阿部巨人 5年ぶり前半戦首位ターンを盛り立てた”左の切り札” 他球団からも熱視線を浴びる理由
阿部巨人は前半戦89試合を46勝38敗(5分け)、今季最多の貯金8、5年ぶりとなる首位ターン、34年ぶりとなるセ・リーグ全球団に勝ち越しと最高の形で折り返した。 【動画】これぞ完璧な火消し!巨人左腕リリーバーの高梨が中日・山本から見逃し三振を奪ったシーン 4季ぶりのV奪回が至上命題となる中、チームを支えているのは救援陣の奮闘ぶりにもある。昨年リーグワーストの3.81だったところを2.26と改善。阿部慎之助監督の「無理させない」起用法も功を制し、好投が続いている。 21日の中日戦(バンテリン)では4-1と3点をリードした7回二死満塁の場面で登板した左のセットアッパー・高梨雄平の勇姿にも注目が高まった。代打・福永裕基を2球で投ゴロに抑える完ぺきな火消しぶりでチームのピンチを救った。これで7戦連続無失点とブルペンを支え続けている。 今季がプロ8年目となる高梨はここまで29試合に登板し、防御率2.11、16ホールドをマーク。評価を高めているのは、左の切り札として、ここぞという場面でしっかり結果を残していることにもある。 4月9日にシーズン初昇格となると同日に行われたヤクルト戦(鹿児島)では、2-1の6回2死満塁というしびれる場面でわずか2球で火消しに成功。今季初ホールドをマークした。 さらに同じく4月23日の中日戦(ひたちなか)でも7回一死一、二塁の場面で先発の山崎伊織からスイッチし、代打・大島洋平を遊ゴロ、続く山本泰寛を見逃し三振に仕留める、完ぺきな火消しぶりを見せた。 今季ここまで安定したパフォーマンスを残している高梨は、他球団からも熱視線を浴びている。今季でプロ8年目を迎え、4月に国内FA権を取得した。 社会人ENEOSを経て16年ドラフト9位で楽天に入団、20年シーズン途中に巨人にトレードで加入した。21年からは年間50試合以上登板。本人は巨人愛を前面に打ち出しているが、安定した左腕リリーバーはどの球団でも欲しているとあって、残りシーズンの働き、オフの動向にも注目が高まる。 ペナント争いでし烈さを増す後半戦ではよりブルペンの重要性が増すことに。その中心選手として高梨にはフル回転の力投が期待されそうだ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]