第93回選抜高校野球 京都国際、夢の初出場 強い絆、粘り強さ身上(その2止) /京都
<センバツ2021> ◇強い絆、粘り強さ身上 部員40人、京都国際 京都国際は2020年秋、府大会の3位決定戦で東山に劇的なサヨナラ勝ち。臨んだ近畿大会の準々決勝でも神戸国際大付(兵庫1位)に競り勝つなど、甲子園の出場経験がある他校にも臆せず、粘り強く戦い抜いてきた。 部員数は1年22人、2年18人の計40人。メンバーはほぼ全員が寮で寝食を共にしており、深い信頼関係で結ばれている。小牧憲継監督は「プロが注目するような選手はいないが、その分、全員が家族のように絆が強い」と話す。 チームの強みは、投手陣の層の厚さ。右腕の平野順大(じゅんた)投手、左腕の森下瑠大(りゅうだい)投手の「ダブルエース」は共に1年だが、安定感がある。小牧監督は「平野は真面目、森下はマイペースで投げる時も淡々としている」と評する。 攻撃面では、勝負強さが光る中川勇斗選手(2年)が要となる。俊足で長打力もあり、1番打者から中軸まで任せられる。平野、森下両投手は打撃面でも中心的役割を担っており、近畿大会での打率は平野投手が3割6分4厘、森下投手が5割だった。辻井心(じん)選手(1年)も府大会の3位決定戦で長打2本を放ち、近畿大会も打率3割3分4厘と好調で、センバツでも注目が集まりそうだ。【中島怜子】 ……………………………………………………………………………………………………… ◆学校プロフィル ◇世界で活躍の人材を育成 1947年、京都朝鮮中として創立され、58年には校名を京都韓国中に変更した。2004年には学校教育法が定める「学校」(1条校)の認可を受け、京都国際中学・高校として開校。日本語・韓国語・英語の「トリリンガル教育」に力を入れ、世界で活躍できる人材の育成を目指している。 硬式野球部は1999年創部。2019年夏の京都大会では決勝まで進んだが立命館宇治に敗れ、あと一歩のところで悲願の甲子園出場を逃した。 卒業生は、プロ野球広島の曽根海成選手、日本ハムの上野響平選手、広島から韓国のプロリーグへ移籍した申成鉉選手ら。 京都市東山区今熊野本多山町1(075・525・3535)。 ……………………………………………………………………………………………………… ◇対戦成績 【公式戦】 8―2 塔南 ▲0―2 京都成章 9―2 京都広学館 10―0 洛西 4―0 洛東 11―0 京都外大西 ▲1―3 龍谷大平安 3―2 東山 4―3 和歌山東 6―5 神戸国際大付 ▲5―12 大阪桐蔭 11試合8勝3敗(▲は敗戦)