カルフール、企業価値高めるための選択肢を検討中-関係者
(ブルームバーグ): フランスの小売り大手カルフールは、企業価値を高めるための方法を検討する初期段階にあると、事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。
関係者らによれば、カルフールは社内でさまざまなシナリオを検討しており、事業の潜在的な選択肢についてアドバイザーと協議している。関係者は、情報が非公開だとして匿名を条件に語った。検討中の選択肢には資産売却や、提携・買収を通じた成長、また業務の再編などがあるという。
カルフールはまた、買収に関心を示す企業が現れた場合、完全な身売りや株式の一部売却を検討する可能性もあると、関係者らは語った。一方で、戦略の転換や新規投資を通じて競争力を高める措置を追求しつつ、独立企業としての存続を目指す可能性もあるという。
カルフールがこの動きを前進させた場合、プライベートエクイティ(PE、未公開株)投資会社や他の企業の関心を集める可能性があると、関係者は述べた。協議は初期段階で、いかなる企業とも正式な協議は行われていない。またカルフールは、最終的にいかなる取引も追求しないと決定する可能性もあるという。カルフールの担当者はコメントを控えた。
カルフールはフランスのほか、ブラジルやスペインが主要市場となっている。
カナダのコンビニ運営大手アリマンタシォン・クシュタールは2021年初め、カルフールへの200億ドル(約3兆400億円)規模の買収提案を巡る協議を打ち切った。仏政府からの強い反対が背景にある。クシュタールは現在、セブン&アイ・ホールディングス(HD)に買収を提案している。
原題:Carrefour Is Said to Study Options to Boost Valuation (1)(抜粋)
--取材協力:Angelina Rascouet、Francois De Beaupuy、Pamela Barbaglia、Michael Hytha.
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Michelle F Davis, Aaron Kirchfeld, Dinesh Nair, Ruth David