【Bリーグ】悲願達成!下克上で初優勝を手にした広島ドラゴンフライズ。寺嶋良の今季にかけた思いに迫る
クラブ設立10年目、B1昇格4シーズン目に悲願の初優勝を果たした広島ドラゴンフライズ。昨季からゲームキャプテンとしてコート内外でチームをけん引してきた寺嶋良が、シーズン開幕前に口にした『チーム内でのコミュニケーション』の重要性とは。(収録は2023年9月、全3回/3回目) 【写真】広島に加入して3シーズン目、優勝を手にした船生誠也 ◆序盤から優勝まで駆け抜けていく ―今年は昨年までの辻直人選手の役割を、寺嶋選手が担ってチームを引っ張っていくんですね。ミリングHCは、何よりもコミュニケーションが大切だとおっしゃっていますが、外国人選手も多いチーム内でのコミュニケーションは増えましたか? 「オフコートでも、朝会った時とかには、昨日何をしてたの? 何食べたの? といった簡単なコミュニケーションを一言でも増やすよう意識しています。試合中は、まず選手の動きやすいプレーを聞き出すことを大切にしています。しっかりと意見を聞くと『そっちの方やりやすいのか』というような意思疎通ができ、それに合わせたプレーが展開できます。HCとのコミュニケーションも、作戦の中で僕が一番動きやすい方法を聞いてくれ、それに沿った戦術を立ててくれたりもします。僕は右手は得意ですので、得意な右手を活かせるような一連のプレーを基に、HCから僕へ、僕からチームへと、戦術が落とし込まれるようなコミュニケーションが取れていると思います」 ―今シーズンの目標を教えてください。 「個人的な目標として、記録はもちろん大事ですが、記憶に残るような、記録よりも記憶に残るプレーを一つでも多くしたいです。見える数字よりも見えない数字というか『寺嶋は頑張ってるな』と思ってもらえるようなプレーをたくさんしたいなと。それが結果的に無駄なプレーとなったとしても、見ている人の心を少しでも動かせたら良いなと考えています。同時に、やはりチームを勝たせなければいけない、チームを背負わなきゃいけないと思っているので、チームの勝ちにはこだわっていきたいです」 ―バスケットボール・ワールドカップの開催や、日本代表の躍進など今最も注目されていますから、記憶に残るプレーというのは、より多くの人を魅了しますね。 「でもやはり、日本代表に残れなかったのは悔しかったです。あの舞台で、僕も本当にプレーしたかったです。だから代表チームの活躍を100パーセント素直に応援をできないのは正直なところなのですが、それでもやはり、日本代表が勝って本当にうれしかったですね」 ―ワールドカップが終わると、9月下旬からは中国でのアジア大会。そして10月7日にいよいよシーズンが開幕します。初戦は名古屋ダイヤモンドドルフィンズ(昨シーズン3位)との対戦です。 「初戦で勝っていくことで、チームとして勢いに乗れると思います。前半戦からしっかりと勝ちを積み上げて、その勢いに乗ったまま、優勝まで駆け抜けていきたいと思っています。これまでプロバスケットボールを見たことのない方、ずっと応援をして頂いている方、一人でも多くの方にアリーナまで足を運んでいただき、ぜひ熱い声援をよろしくお願いします」
広島アスリートマガジン編集部