凍ったグリーンは直接狙わず手前から安全に攻める

　冬のラウンドでは、グリーンが凍っているかどうかを見極め、慎重に攻めていく必要があります。JLPGAティーチングプロの岡本恵氏が解説します。 【写真】ロフトを立てた構えで失敗する人が多い！ これが正しく構えてヘッドを上から見た時の景色です

白い部分が凍ったグリーン。凍ってないグリーンとは色が異なる。凍ったグリーンではボールが大きく跳ね、まさかのOBなんていう悲劇が起こることもあるので要注意

※　※　※ 　冬の朝はスタート前にまずは練習グリーンの状態を確認しましょう。ボールをポケットから取り出して軽く落とした時の音が、凍っているかどうかの判断基準になります。凍っている場合は「コツ、コツ」と固い音がしますが、通常のグリーンではこのような音はしません。しかし、たとえ練習グリーンが凍っていなかったとしても油断は禁物です。コースの本グリーンは凍っている場合もあります。 　凍ったグリーンでは、ボールが弾かれて予測不可能な場所に飛んでいってしまうことがあります。プロでもどのくらい跳ねるかを完全に予測するのは難しいため、直接ピンを狙うのは危険です。 　そこで重要なのは手前から攻めるという鉄則を守ること。多少グリーンをショートしても良いと思っていた方が、OBなどの大きなミスを防げます。 　朝、ゴルフ場への道中で進入路周辺が真っ白だったり、気温が氷点下だった場合は、グリーンが凍っている可能性が高いと考えましょう。実際にコースに出てみると、グリーンの色が白っぽく見える場合があります。これは凍結している可能性が高いため、ショット時には手前から攻める判断をしましょう。ティーイングエリアが凍っていてティーが刺さらない場合も要注意です。こういう時は、グリーンも凍っている可能性が高いので、ボールが跳ねることを予測し、あくまで手前から攻める安全第一のショットを心がけることが大切です。

グリーンが凍らない対策をしているゴルフ場もある

　名門コースや高額なコースでは、夜間にシートをかけてグリーンが凍らないようにしていることがあります。このようなコースではグリーン上でボールが大きく跳ねる心配が少ないため、通常通りプレーができます。

早朝、シートを撤収する作業をするゴルフ場スタッフ

　また、コースの中にはグリーン全体ではなくカップ周辺だけシートをかけているゴルフ場もあります。こういった場合、シートをかけていた部分は大丈夫ですが、シートがかかってなかった部分は凍ってしまいます。シートをかけていた部分とそうでない部分はグリーンの色が異なります。ただ、遠くから見ても分かりにくいため、ショットの際は慎重に攻める心がけが大切です。 　一方で対策がされていないゴルフ場では、気温や地面の状態を見ながら注意深くプレーする必要があります。事前に口コミサイトやゴルフ場のホームページで、ラウンドするゴルフ場が冬のグリーン対策をしているかどうかのチェックするのも効果的です。

【解説】岡本恵

ツアー参戦経験もあるJLPGAティーチングプロの岡本恵氏

JLPGAティーチングプロ。ステップ・アップ・ツアー、アジアンツアーに参戦後、2009年よりティーチングプロとしてゴルフ練習場にて一般ゴルファーを指導。約15年の間に指導したアマチュアゴルファーは1000人以上。マナーやエチケットを守りつつも、楽しくゴルフしていただくのがモットー。現在は名古屋市の竜泉寺ゴルフ場にて指導を行なっている。