【深ヨミ】Aqours『永久hours』の初週地域別販売動向を調査
2024年12月25日公開のBillboard Japan週間シングル・セールス・チャート“Top Singles Sales”(集計期間:2024年12月16日~12月22日)で、初週179,390枚を売り上げて首位を獲得したAqoursの『永久hours』。 その他の画像 2025年6月に開催される9人最後のワンマンライブ【ラブライブ!サンシャイン!! Aqours Finale LoveLive! ~永久stage~】のテーマソングを収録した本シングル。2019年1月30日公開のシングル・セールス・チャートの首位を飾った『僕らの走ってきた道は…/Next SPARKLING!!』以来、約6年ぶりの首位デビューとなったほか、自身最多初週セールスを記録した。 ここでは、SoundScanJapanの販売データを使用し『永久hours』の地域別販売動向を調査する。図1()は、『永久hours』の実店舗での発売初週地域別販売比率のグラフとなる。また、一般的なシングルの販売比率とも比較するため、2024年に発売された全てのシングルの販売比率も全シングルとして両グラフに追加している。 図1を見てみると、『永久hours』は、関東地方55.2%(以下かっこ内全シングル:55.2%)で全シングルと同程度の販売比率、近畿地方は11.9%(15.2%)、九州地方は3.5%(6.6%)と比率が低い反面、中部地方では19.2%(9.6%)もの比率となっている。これは、Aqoursが主人公グループとして登場する『ラブライブ!サンシャイン!!』の舞台が静岡県沼津市であることが要因の1つと考えられる。 続いて、図2()は、『永久hours』の実店舗での発売初週の中部地方4県における販売比率のグラフである。図1同様に全シングルの販売比率もグラフに追加している。 図2を見てみると、『永久hours』は、静岡県8.9%(以下かっこ内全シングル:1.5%)、愛知県9.1%(7.0%)となっており、舞台である静岡県に加えて、隣県においても販売比率が高いことがわかる。沼津市のPR大使を務めながら、地域の企業とのコラボや魅力発信を行うなど、彼女たちの精力的な活動が中部地方での強い支持に繋がったと言えるだろう。また、同作の表題曲「永久hours」のPVは沼津市が撮影ロケ地であり、カップリング曲「僕らの旅は終わらない」は、JR東海「東海道新幹線60周年記念 推し旅コラボソング」として制作された。同作が地域との密着性が強い作品であった点も、中部地方において高い販売比率を獲得した要因の1つと考えられる。 自身最多初週売上を記録しただけでなく、中部地方、とりわけ静岡県における人気をあらためて示したAqours。来年6月に開催されるワンマンライブは、9人が同時にステージに立つ最後の“フィナーレライブ”となるが、彼女たちは期待以上の集大成を見せてくれるだろう。