千葉県初!消防団に医学部生チーム 災害時に応急救護、専門知識生かす 千葉市×千葉大 全国でも珍しい取り組み
地域社会の発展などへ千葉大学と包括連携協定を結んでいる千葉市は、市消防団に千葉大医学部生による大規模災害発生に特化した「機能別団員チーム」の設立へ、同市役所で12月26日、発足式を開いた。発災時に災害現場に赴き専門知識を生かして応急救護を行ったり、避難所で健康管理を支援したりする。医学部生による消防団の機能別団員チームは県内初で、全国でも珍しいという。発足は1月1日。 立ち上げたのは、千葉大学医学部サポートチームの頭文字を取り「千葉市消防団 CUMST(カムスト)」。メンバーは、千葉大医学部1~5年生の男女10人と、チームリーダーで千葉大災害治療学研究所の小野寺淳教授の計11人。
チームの任務は、大規模災害団員で大地震などの発生時に特化。医師ではないため医療行為はできないが、災害現場で飛び交う「医療専門用語」を医師や看護師に的確に伝えたり、傷病者治療の順位付け「トリアージ」のサポートをしたりする。 さらに、市民らの避難所生活が長引く際は、脈拍・呼吸・血圧・体温など「バイタルサイン測定」も担い、健康管理を支援する。 学生の中心メンバーで医学部5年、橋本俊亮さんは県内初で全国でも珍しい組織のため「医学部生が主体となる大規模災害団員の先行事例として活動し、全国に広めたい。災害に対する知識の普及にも貢献したい」と述べた。 カムストに加わるメンバーは普段、千葉大医学部救急サークルC-TAT(会員19人)で救命率向上に貢献する活動を行っている。全国選手権にも出場し、総合準優勝するなど実績もあるという。 カムストは非常勤公務員の扱いで、今後は市や市消防局などと連携した訓練にも参加する予定。