安田純平さんが外国特派員協会で会見(全文1)行動にいくつかミスがあった
妻へのメッセージをどのような方法で送ったのか
記者1:最後に会ったのは。 安田:最後に会ったのが、今年の9月29日、私がほかの場所に移されるときに見たのが最後です。 記者2:身代金についてのお話があったので、1つそれについて質問したいと思います。報道されたことの中で安田さんが奥さまに秘密のメッセージ、コードの入ったメモのようなメッセージをお送りしたということが報道されていました。そのメモの内容というのは、払わないでください、無事に帰国するので、ということだったんですけれども、そういったようなものをお送りしたかどうかということを、まず確認させていただきたいと思います。もしお送りしたのであれば、それはどういった方法で送ったのか。またはそのメッセージの内容ということはどういうような意味があったのかについて教えてください。 安田:まず、拘束者の側から個人情報を書けと言われて、個人情報を書いたのが2015年の12月7日です。このときに私は妻に対するニックネームに1文字付け足して、私は妻のことをオクと呼んでいるんですけど、そこに放置という言葉を付けて、オク放置という書き方をして、日本にいる間、常々、自分に何かあったときには放置するようにと、騒ぎにならないようにしてほしいということを言っていたので、この表現で妻に伝わるだろうと。この、オク放置という言葉だけではインターネットで検索してもおそらく分からないだろうということで、そこに書き込んでます。 それから彼らの側から、日本側から反応がないと言って、家族に圧力を掛けさせると言われて、妻の連絡先を教えたんですけども、メールアドレスと電話番号ですね。そのあと2016年1月6日に彼らが、日本から送られてきた質問に答えろということで書かされました。これは、私の妻が日本語で書いてきた7つの質問ですね。私でしか答えられないような、例えば先ほどの妻の呼び名であったり、私が使っている仕事用の椅子をどこで買ったのかとか、日頃買っている焼酎の銘柄を書けと言われて。彼らはイスラム教徒なので、これはなんの質問かと聞かれて非常に困ったんですけど、そういった質問が7つありました。それに対して同じように、払わないように。 この質問2回来たんですけども、1回目は前回と同じように、オク放置というのだけを入れたんですけども、このあともう1回、1月19日に同じ質問に答えろということでもう一度書かされました。おそらく送ったけれども反応がないということで、手違いがあって届いていないと思ったのではないかと思うんですが、もう一度書かされまして、このときに付け足してメッセージを入れてます。焼酎の名前というところに、つまり固有名詞なので何を書いても書きやすい場所ですよね。そこに払っちゃいかんという趣旨のことと、断固無視しろという言葉と、無事に帰るという3つのメッセージを入れました。 【書き起こし】安田純平さんが外国特派員協会で会見 全文2に続く