安田純平さんが外国特派員協会で会見(全文1)行動にいくつかミスがあった
シリアで拘束されたイタリア人の情報があれば教えてほしい
Sky Italia:イタリア、Skyテレビの【ピオ 00:23:05】と申します、まずお帰りなさいませ。イタリアと日本は、両国が公式ではないんですけれども、身代金の支払いをするということがあるというふうに報道をされています。それについてもちろんはっきりとしたイエスという言葉は期待していないんですけれども、少し間接的な質問をしたいと思います。 もし日本政府がそういったお金を支払ったのであれば、それは正しいやり方というふうに思いますでしょうか。それは正当なやり方なのか。もしくは自分の責任ではあるので、そういったことは日本政府から支払いをされることを期待しない、求めないということになるでしょうか。それについてのご意見をまずお伺いしたいと思います。 そして2つ目の質問のほうなんですけれども、イタリア人もシリアで拘束されているということも確認されています。ビデオの中でも彼の様子が報道されているんですけれども、アレッサンドロという名前の方です。もし彼についての情報などがもし何かありましたら、最後にいつ見掛けたのか、もしくは彼について何か最新の情報などがありましたら、イタリアの政府とイタリアの国民などのためになるような情報があれば、ぜひお伺いしたいと思います。 安田:自分自身のケースとほかの人のケースでなかなか同じように考えるのは難しいんですけれども、例えばほかの記者が人質になっているときに身代金を払うことによって解放されるのであれば、そういう方法もやむを得ないのではないかと思う一方で、では自分がそういった状況になったときにどうかというと、やはり自分がそれにふさわしいんだろうかとかいうことをおそらく考えるのではないかと思います。 もしも日本が身代金を払う国であるということが確証の高い事実としてある場合、私に限らず現場に行くことをかなり慎重に考えるようになるのではないかという気がします。日本政府が身代金を払うということはまずないということがあって、だからこそ現場には自分の責任判断で、だからこそ入るという人は多いのではないかと。 それからアレッサンドロさんの話なんですが、今日の資料にもあるんですけれども、2018年の7月5日、私のいた施設に彼が運ばれてきまして、私がこの施設を出る9月29日まで一緒にいました。彼は非常に元気な様子で、イスラム教徒に改宗したようでサイードと呼ばれていました。彼らと一緒に礼拝を初めはしていたんですけども、途中から彼の部屋で1人でやるようにと言われてやっていました。 時々、彼は泣いていることもあって、2年間拘束されているということで、時々、精神的につらいときがあるのかなと思うんですけども、彼に対する扱いというのは、例えば暴力であるとか、虐待のような状況というのはなかったように思います。それから彼自身が拘束者の側の人間になっているとか、そういうことも私が見る限りはないかなと思います。 直接、話をする機会はなかったんですけども、お互いに長い期間拘束されてるということはなんとなく分かりましたので、目線でなんとなくコミュニケーションを取るとかいうことはやっていました。 私の家族も長い間、非常に心配をしていましたので、当然、彼のご家族が非常に心配されているでしょうから、帰国してしばらくしてイタリア大使館にはこちらから連絡をしまして、私の知ってる限りの話はさせていただきました。