安易に植えると後悔するかも?【管理が大変なシンボルツリー】5つ紹介。どうしても植えたい人への対処法も紹介
植えてはいけないシンボルツリー?害虫がたくさん発生する庭木2選
●ツバキ・サザンカ(ツバキ科)[常緑中木] ツバキやサザンカは、花が少なくなる冬に美しい花を咲かせてくれる貴重な花木。品種が豊富で、洋風のお庭に合わせやすい花もたくさんあります。シンボルツリーのほか、生垣や目隠しとしても定番の庭木です。 ツバキやサザンカをはじめとしたツバキ科の植物には、「チャドクガ」という危険な毛虫が集団発生します。チャドクガは卵~成虫まで細かい毒針毛を持っていて、毛虫自体に触れなくても、木に残っている毛や風で飛ばされた毛でもかぶれるという厄介な性質があります。 このためツバキ科の庭木を植えるのは、あまりおすすめできません。植えたい場合は、隣家や歩道から離れた場所に植え、毎年しっかりと木を消毒しましょう。また、5月頃と8~9月頃の卵や幼虫が発生する時期に葉の裏を観察し、卵や幼虫がいないか確認してください。 ※ツバキ参考価格:1000~1200円前後(3~3.5号ポット苗) ●サクラ(バラ科植物)[落葉高木] 日本の春を象徴するサクラ。品種がとても多く、花形や花色のバラエティーが豊富です。庭にあれば外出しなくてもお花見ができるため、植えたいと考える方もいるでしょう。 しかし、サクラやウメをはじめとしたバラ科の植物は、害虫がたくさんつくというデメリットがあります。また、サクラの成長はそれほど早くないものの大木になる品種が多く、木が大きくなると落ち葉や花びらの掃除が大変です。近所のお宅の庭やベランダにも、落ち葉や花びらが入り込んでしまいます。 そのため、サクラを植えたい場合はなるべく大きくならない品種を選び、敷地の境界から離れた広い場所に植えましょう。成長期にはこまめに消毒し、毎年落葉期には剪定を行いながら育てることが必要です。 ※参考価格:550~2500円前後(3~3.5号ポット苗)
植えてはいけないシンボルツリー?繁殖力が強い庭木1選
●シマトネリコ[半落葉高木] 明るい緑色の小葉と繊細な枝が爽やかで、ナチュラルな印象のシマトネリコ。お庭や玄関横に1本あるだけでおしゃれ度がアップし、暑さに強く、樹形も整いやすいことから人気のシンボルツリーです。 しかしシマトネリコは成長が早いうえ、繁殖力が強い植物。雌雄異株ですが、雌株(花が咲く木)を植えている場合、花後に放置していると種が飛び、離れた場所からシマトネリコが生えてきます。近所のお庭に侵入してしまうことも珍しくありません。 シマトネリコをお庭に植えたい場合は、選べるようなら雄株を植えるのがおすすめ。雌株を植えた場合は、花後すぐに剪定を行い、実がつかないようにしましょう。シマトネリコは厳冬期以外いつでも剪定できるので、大きくなる前にこまめに剪定しながら育ててください。 ※参考価格:350~2000円前後(3~3.5号ポット苗)
後悔しないシンボルツリー選びを!
お庭に植えると後悔するかもしれない、管理が大変なシンボルツリー向きの庭木5選をご紹介しました。 どんな木も苗木は小さいため、庭で育てられそうと思うかもしれません。しかし今回ご紹介した庭木たちは、大きく育つものや虫がつきやすいものなど、管理の手間がかかる植物ばかりです。 シンボルツリーを選ぶ機会はそう多くないもの。この記事を参考に、後悔しないシンボルツリー選びを楽しんでくださいね。
LIMO編集部