派遣社員の恋人が「時給1500円なんだ」と愚痴をこぼしていました。手取りは「15万」はもらえていると思いますが、平均よりどれだけ下回っているでしょうか…?
派遣社員の時給が1500円と聞いて、相場と比較して高いのか低いのか気になる人も多いでしょう。本記事では、派遣社員の時給相場や正社員の平均収入を紹介するとともに、派遣社員の収入をアップさせるためのポイントを紹介します。 ▼扶養内で働いてるけど、労働時間が「週20時間」を越えてしまった!「社会保険」に加入する必要はある?
派遣社員の時給相場
派遣社員の時給は年々変動しており、ディップ株式会社の調査によると、全国平均は1528円です。前年よりも21円、前月比でも7円の増加を見せています。つまり、時給1500円で働いている派遣社員は、全国平均に近い水準であるといえるでしょう。 関東、東海、関西といった主要都市圏では、時給の相場に差があります。関東圏では平均時給が1664円と高く、東海圏は1420円、関西圏では1481円という結果です。関東圏の時給の高さが顕著です。 では、時給1500円で働いた場合の具体的な収入をシミュレーションしてみましょう。もし1日8時間、週5日、月20日働いた場合、月収は24万円です。さらに、年収に換算すると288万円です。
雇用形態別の賃金相場
厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況」をもとに、雇用形態別の平均賃金を表1にまとめました。 表1
出典:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況」 一般労働者 雇用形態別より筆者作成 表を見ると、正社員の平均賃金は50代までは年齢と共に上昇していくことが分かります。派遣社員で時給が1500円であれば、月収はおおよそ24万円となり、20代前半の正社員と同じくらいの水準ですが、年齢が上がるにつれて正社員との賃金差は広がっていきます。 30代後半以降、正社員の平均月給は大きく上昇するため、派遣社員と比較するとその差は明らかになるでしょう。
派遣社員が手取りを増やすためのポイント
ここでは、派遣社員が手取りを増やすためのポイントを紹介します。 ■長く働いているなら時給交渉してみる 派遣社員として働き続ける中で、自分のスキルが向上し、仕事の成果も高水準で維持できるようになってきたと感じたら、時給交渉を検討しましょう。時給交渉をするなら契約更新のタイミングがチャンスです。 更新時に過去の実績や取得した資格、スキルアップなどをアピールし、どれだけ職場に貢献できているかを示すことで交渉を有利に進められる場合があります。 ■夜勤を取り入れる 派遣社員としての収入を上げるなら、夜勤勤務を取り入れるのも一つの手段です。夜勤は昼間に働くよりも効率的に手取りを増やせる方法といえます。夜勤では深夜手当が支給されるため、昼間と同じ勤務時間でも給料がアップします。派遣社員で夜勤が可能な職場は、コールセンターやホテルのカスタマーサポートなどです。 ■契約更新時に職場の変更を希望する 現在の派遣先での給与が低いと感じている場合は、契約更新時により給与の高い職場への変更を希望するのも一つの手段です。同じ職種であっても派遣先が変われば給与も異なる可能性があり、時給の高い職場に異動できれば同じ勤務時間でも手取りを増やすことが可能です。 契約更新時や満了時に職場を変更したい場合は、希望する時給や職場環境について派遣元に具体的に伝えておきましょう。もちろん、すべての希望に合う仕事が見つかるわけではありませんが、希望条件に合致する仕事を紹介してもらいやすくなります。