11月11日は【チーズの日】チーズの種類と特徴は?栄養ポイントは? 栄養士ライター解説
【プロセスチーズ】
1種類以上のナチュラルチーズを加熱溶解し、乳化剤などを加えて再び成形させたもの。加熱殺菌により保存性を高め、マイルドな風味で食べやすい特徴があります。自由な成形が可能で、スティック状、スライス状、6ピース状など、多彩な形状に加工されています。
チーズはたんぱく質とカルシウムの手軽な供給源
チーズには原料である生乳に含まれる、たんぱく質やカルシウムなどの栄養が凝縮されています。たんぱく質の主要成分はカゼインで、ゆっくり吸収されることからスロープロテインとも呼ばれ、筋肉増強に役立つとされています。また、糖たんぱく質のラクトフェリンも含まれ、強い抗菌・抗ウイルス作用、貧血や骨粗しょう症の予防作用などが期待できます。カルシウムはプロセスチーズ(スライス1枚・6P1個:共に18g)に113mg、ピザ用などのエメンタールチーズ大さじ1(18g)に96mg含まれ、成人男女の1日推奨量の約1/6?1/8を補うことができます(※1)。日本人はカルシムが不足しがちですので、パンにチーズをのせてトーストしたり、グラタンやシチューなどの料理に加えたりしてカルシウム補給を心がけていただけたら嬉しいです。 ※1:奥嶋佐知子監修『食品の栄養とカロリー事典 第3版』女子栄養出版部,2022、厚生労働省『日本人の食事摂取基準(2020年版)』を参考に筆者が計算 ※参考文献:杉田浩一ほか監修『新版 日本食品大事典』医歯薬出版株式会社,2017、池上文雄ほか監修『からだのための食材大全』NHK出版,2019、(交社)フードスペシャリスト協会編『三訂 食品の官能評価・鑑別演習』建帛社,2020、久保田紀久枝・森光康次郎編『食品学-食品成分と機能性- 第2版』東京化学同人,2021
野村ゆき