立命大、9年ぶり甲子園ボウル出場決定 高橋健太郎監督「甲子園に恋い焦がれた学生たちの頑張りの結果」/アメフト
アメリカンフットボール全日本大学選手権準決勝(1日、立命大52ー27早大、ヤンマースタジアム長居)準決勝1試合が行われ、立命大(関西1位)が早大(関東2位)に快勝し、2015年以来9年ぶり10度目の甲子園ボウル(決勝)出場を決めた。攻撃陣が力強いランプレーで主導権を握り、7TDを奪った。15日に大学日本一を懸け、関学大(関西2位)を破った法大(関東1位)と甲子園球場で激突する。 関西勢最後のとりでを守り、9年ぶりの甲子園ボウル出場を決めた。就任1年目で立命大を長らく遠ざかっていた大舞台に導いた高橋健太郎監督は目を細めた。 「甲子園に恋い焦がれた学生たちの頑張りの結果です。僕は連れていってもらうだけ」 序盤から攻撃陣のパワーがさく裂した。第1Q5分50秒にRB山嵜大央主将(4年)が13ヤードのTDランを決めて先制。守りでは準々決勝で関大(関西3位)を破った早大に鮮やかなロングパスを通される場面もあったが、攻撃ではOLがこじ開けた穴をランナーたちが力強く駆け抜け、7本のTDを奪った。第2QにもTDを決めた山嵜主将は「OLが圧倒してくれ、僕らは広い道を走るだけだった。感謝しています」とたたえた。 学生アメフト界は長く「西高東低」と言われてきた。東日本、西日本の大学が激突してきた甲子園ボウルの過去20年の戦績は17勝3敗。関西勢が関東勢を圧倒している。だが、それぞれ上位3校ずつが出場するようになった今大会は関大が早大に敗れ、11月30日の準決勝では6連覇中だった関学大が法大に7連覇を阻まれた。高橋監督は「(甲子園ボウルを)関東対決だけにはしたくないと思っていた。関西の意地です」と力を込めた。 大差の勝利に試合後も淡々とした表情の選手たちが多い中、山嵜主将は涙を流した。「きょうは泣こうと思っていました。甲子園ボウルでは、みんなで笑って終わりたいので」と明かし「甲子園では最高にフットボールを楽しみます」と誓った。その先にあるのは、もちろん勝利。9年ぶりの甲子園ボウルを出場するだけで終わらせるわけにはいかない。(月僧正弥)