勝利へのピースは埋まるか 新生藤川阪神で注目される「4番打者」「正捕手争い」の行方
2025年シーズンにおいて、新任の藤川球児監督が率いる阪神の戦いぶりにも注目が高まっている。 【動画】阪神がロックオン! 右腕デュプランティアの奪三振集をチェック 現役時代は「火の玉ストレート」で知られ、勝利の方程式の一員としてチームに貢献。岡田彰布前監督の系譜を継ぐ、守りの野球を目指す中でどんな色を見せていくのかも注目が高まっている。 オーダーにおいては大事な4番に誰を置くのかも注目となる。近年はFA残留も決まった大山悠輔に託していたが、新たな4番候補として期待が高まっているのはプロ3年目シーズンを迎える森下翔太にもある。 プロ2年目となった2024年シーズンは3番打者として定着、129試合に出場、打率.275、16本塁打、73打点の成績をマーク。8月13日の巨人戦ではプロ初の4番も務めた。 また存在感を示したのは11月に行われた国際大会「プレミア12」での活躍にもあった。「不動の4番」として、チームをけん引。大会通算9試合で1本塁打、9打点をマークと勝負強さを発揮した。 若き4番を佐藤輝明、大山悠輔といった打力あるスラッガーで固める、これも夢のあるオーダーとなりそうだ。 また、屈指の投手力を誇るチームで勝利を手繰り寄せる上で大事なポイントになりそうなのは、捕手起用にもある。岡田政権下では梅野隆太郎、坂本誠志郎が併用で起用されてきたが、果たして重点的に扇の要を託すのはどちらになるのか。 梅野がマスクをかぶった試合で昨年大きく注目を集めたのは、くしくも岡田監督のラストゲームだった。 DeNAと戦った、10月13日に行われたCSファーストS第2戦(甲子園)、初回に森下のソロで先制したが、2回に先発左腕の高橋遥人が崩れた。 先頭の宮崎敏郎に二塁打を許すと続く桑原将志に初球を右前打、森敬斗にも初球を内野安打とされ、あっというまに無死満塁のピンチを迎えてしまう。 その後、戸柱恭孝に走者一掃の3点二塁打を許し、試合をひっくり返された。指揮官はこの回限りでバッテリーごと交代。試合後には梅野について初球の入りかたなど、リード面に厳しい目を向けたことも話題となった。 強肩やブロッキング技術など、球界屈指の捕手として知られる梅野も今季は4年契約の最終年と勝負を賭ける年になる。また投手の目線にあわせたリードで知られる坂本、ほかにも「打てる捕手」として注目集める中川勇斗、栄枝裕貴などそれぞれの強みがあるだけに、どのように藤川新監督が「最適解」を見出だしていくのかも興味深いポイントとなりそうだ。 球団創設90周年という節目の年にどんな形で選手の背中を押していくのか。青年監督の挑戦に期待したい。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]