2年連続王者へ着々とポイント重ねる36号車
今週末は2024年のSUPER GT第7戦オートポリス。8月末の第5戦鈴鹿大会が台風の影響により12月に延期となったため、このオートポリス大会がシリーズ6戦目。サクセスウェイトが一番重くなる1戦となる。さらに舞台となるのは“シーズンの中で最もタイヤに負担がかかる”と言われるオートポリス。今回は3時間レースと距離も伸びるため、予想のつかない展開が待ち構えていそうだ。
改めて前回のSUGO大会を振り返ると、週末を通して不安定な天候に見舞われ、土曜日の予選はキャンセルとなり、公式練習での順位でグリッドが決定。決勝レースは雨上がりのコンディションから、後半にかけて路面が乾いていくという難しい状況の中で、14番手からスタートとしたNo.37 Deloitte TOM’S GR Supra(笹原右京/ジュリアーノ・アレジ)が序盤から怒涛の勢いで追い上げて、レース後半にトップに浮上。そのまま後続とのリードを守って今季2勝目をマークした。
昨シーズンは苦労が続いた37号車の笹原/アレジ組だが、今年の第3戦鈴鹿で待望の初勝利を挙げてからは一皮剥けたような感じで、燃料リストリクター制限がついた状態のなかでも粘り強さでポジションを上げてくるシーンが増えている。特にスーパー耐久でも活躍中のアレジが自信を深めている様子で、SUGOでも優勝がかかった重要な場面でミスなく安定したペースで走っていたのが印象的だった。
これで、ランキング2番手に浮上したこともあり、チャンピオン獲得への期待も高まっている。
“粘り強く戦っている”という点でいくと、今年もGT500クラスのランキング首位を快走するNo.36 au TOM’S GR Supra(坪井翔/山下健太)の戦いぶりが印象的だ。開幕戦でのポール・トゥ・ウィンを皮切りにサクセスウェイトが増えていく中でも着実にポイントを重ねている。
なかでも印象的だったのは、第4戦富士。サクセスウェイトが74kgとなり、同クラスのなかで燃料リストリクター制限が2段階目に突入した。舞台が富士スピードウェイということもあり、ストレート勝負では圧倒的に不利という状況だった。