7歳の目線で大人が学ぶ「熱中小学校」、運動会や部活動に再燃。移住、転職、脱サラ起業など人生の転機にも 北海道「とかち熱中小学校」
実行委員長を務めた小谷文子さんに話を聞いた。小谷さんは更別村の大規模農家コタニアグリの奥さまで、「とかち熱中小学校」の立ち上げから関わる「コア生徒」の一人だ。 「この日のために3カ月前から準備を進めてきました。熱中小学校の生徒29名が今回の実行委員会に参加していますが、みんな仕事がある中で何度も会議を行い、協賛金を集め、広報活動をしてきました。それぞれ得意なことを役割分担して、みんなで知恵を出し合って、今日を迎えました。忙しくても協力を惜しまない、全力で楽しむというのは熱中小学校ならではですよね。今回、5年目にして初めて参加者が100名を超えました。雪中運動会が地域に受け入れられてきているのを実感しています。熱中小学校の関係者だけじゃなく、いろんな人を巻き込んで、つながって、楽しさを広げていくことが大事だと考えています」
……飛んでる?
参加者みんなで「ハイ、とかちー!」。子どもも大人もがんばった!
こうした課外活動は雪中運動会にとどまらない。熱中小学校には生徒が自主的に取り組む部活動もある。
これまでにピザ部、クレヨン部、豆研究会などさまざまな部活動が生まれた。今年度は新たに雪像部が結成された。
「おびひろ氷まつり」の会場にスーモ、スモミ、ドンスーモが! 雪像部の皆さん、ありがとうございました!!
上空800mを新しい観光地に!
実は雪中運動会が行われた日の早朝、取材チームは亀井さんの勧めで熱気球フリーフライトを体験した。それというのも、熱中小学校の生徒さんがパイロットだからだ。
篠田さんはパイロット歴36年のベテラン操縦士。長年趣味で熱気球を楽しんでいたが、3年前から副業で観光フリーフライトを始め、2023年3月に32年間勤めた郵便局をすっぱり辞めて本格事業化した。熱気球のフリーフライトサービスを行う民間企業は、十勝でも2社しかないという。ほとんど前例がない中での船出(離陸?)だった。 「昔は競技に夢中になった時期もあったんです。ただ、競技用のバルーンはスムーズな上昇や下降が求められるので機体が小さく、基本は一人乗りなんですね。競技そのものは楽しいけど、空の上では一人きり。一人でボウリングをやって、ストライクを取っても振り向いたら誰もいない、みたいな。『空を共有したい』というのが、観光事業を始めたきっかけです」
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