「野球をやめようかな、って何度も思った」主将を救った新進気鋭校 光英VERITASが形作ろうとする新しい高校野球
この環境は、「自分たちの意見を指導者に伝えやすい。融通が利くようなところだと思います」と森川主将は話すが、ほかにも光英VERITASは選手たちが指導者に意見を伝えられるように、珍しい体制を敷いているという。 「保健の先生に顧問をお願いしています。保健室にいる時間が終わったら、毎日グラウンドに来てくれるんですけど、そう言った人がいると、選手たちは休み時間に先生のところに行って息抜きをするんですよね。 そこでは指導者の批判はしないんですけど、たとえば休みが欲しいとか。それが指導者のところに共有されることはわかっているんですけど、選手たちは話すんですよね。そういった言いたいことを言えるのが保健室の先生みたいなんです」(舘野監督) 実際、森川主将に話を聞いても「最初はびっくりしましたが、選手と距離感が近いので、相談している選手が多いと思います」と話しており、良き相談相手であり、チームにとって欠かせない存在であることは間違いなさそうだ。 こうした努力、創意工夫をしたから、「多分これだけ選手が来てくれていると思います」と改めてチームの状況を振り返った舘野監督。 野球人口の減少は避けられない課題だ。そんなとき、大所帯となるのは、もしかすると光英VERITASのようなチームなのかもしれない。