<速報>長谷川が世界ランカー相手の再起戦に大差判定勝利
元2階級王者の長谷川穂積(34歳、真正)が9日、神戸の神戸中央体育館でWBC世界スーパーバンタム級9位のオラシオ・ガルシア(24歳、メキシコ)とフェザー級ノンタイトル10回戦を行い、3-0の大差で判定勝利を飾った。 全盛期に近い動きで、序盤から左ボディなどを軸にラウンドを支配。メキシコのホープの強引な強打をダッキングで外して常に好位置をキープしながら左のフック、ストレートを叩きこみ、確実にポイントを重ねた。KOにつながっていいパンチが何発もヒットしたが、ガルシアはタフだった。ジャッジの判定は、100-91、97-93、98-93.昨年4月の3階級制覇に失敗して以来、1年ぶりとなる再起戦で長谷川は高らかに復活をアピールした。長谷川の戦績は39戦34勝(15KO)5敗。 神戸市中央体育館で午後15時から売り出した当日チケットは、即、完売した。元世界2階級制覇王者、長谷川の再起戦に多くのファンが、様々な思いを胸に殺到した。相手のガルシアは、29戦29勝で21KOと高いKO率を誇るハードパンチャー。昨年1月のWBCコンチネンタルアメリカ、スーパーバンタムの王座決定戦では、フェルナンド・ルマカドの左手首をガードの上から右ストレートで骨折させた怪物である。1年ぶりの再起戦には、厳しすぎる相手。長谷川自身も「勝つのは極めて難しい相手」と語っていた。もしかすればラストファイトになるかもしれない。最後の勇姿を目に焼き付けておきたいという気持ちを抱き神戸に駆けつけたファンも少なくはなかったのだろう。 1回長谷川は右ジャブから組み立てる。ポジショニングをかえながら、左ボディ、左フックとヒットしていく。動きはいい。2回にガルシアは強い右を軸に前へ出てきたが長谷川も足をとめて受けて立つ。左の上下がガルシアの腹部と顔面をとらえた。パンチももらうが乱れはない。大きな右をダッキングで外して左を強打。序盤は長谷川ペースだった。 若きメキシカンは、狡猾に左足で長谷川の右足を踏んできた。長谷川は、それをアピール。4回、レフェリーは減点をとった。左のボディからワンツースリーまでのコンビネーション。左が顔面にヒット。全盛期に近い動きで5回まで長谷川が完全にリングを支配している。