“阪急電車の声の人”を担当するフリーアナが説く 信頼される声と話し方「技術よりも本音が大事」
“阪急電車の声の人”こと、元FM802アナウンサーで、現在はフリーアナウンサーとして活躍する下間都代子(しもつま・とよこ)さんがラジオ関西(兵庫県神戸市)の番組『Clip』に出演。信頼される声・話し方についてトークしました。 「了解→りょ」はもう古い いまどきの10代は「了解」をこう表現するらしいです 下間さんは、関西では阪急電鉄の車内放送や京阪電車の駅構内放送などを担当しており、声を聞いたことがある人も多いかもしれません。現在は、アナウンサーとしての活動のほかに、話し方やコミュニケーション、発声の講座などの講師としても活躍しています。 5年前から阪急電鉄の車内放送を担当している下間さんのアナウンスは、落ち着いていて聞きやすいと好評。もともと、車内放送ではその時々で変わる車掌さんの声でのアナウンスが流れており、そんな読み方も「クセがあってまたおもしろい」と下間さんは思っていたそうです。 下間さんは今年、著書「『この人なら!』と秒で信頼される声と話し方」(日本実業出版社)を出版。同著につづられている「声には『人柄』が現れます。話し方には『人間性』が現れます。」という言葉について、下間さんは「“作っている声”というのはわかってしまう。多少は技術によってコントロールできますが、最終的には中身や本音をちゃんと伝えられるようになってほしいです」と説明しました。 “話し方”において、下間さんが最も気をつけているのは「本当のことを言うこと」だそう。「本音を話すことで、声も話し方も良くなっていく」という自身の考えについて、このように真意を語りました。 「言葉が本当・本音だったら、腹から勝手に(声が)出てくる。冗談や嘘とかも言いますけど、そのときは、『いま、下間は嘘をついている』とみんながわかるようにしか言わない。『全然これ関心ないやないかい』って、みんながツッコみたくなるような表現しかしないようにしているんですよ」(下間さん) 「『おはようございます』のひと言だけでも人に与える印象は変わる」と考えている下間さんは、「第一印象では見た目のほうが重視されるけど、声も大事」と主張。さまざまなコミュニケーション本で「挨拶の第一印象が大事」と記されていることにも触れつつ、「でも、そのときに無理をして明るく振る舞ってもバレちゃうから」とコメントし、「無理をして元気に挨拶をしても意味がない」と自論を語りました。 では、どうすればいいのか。下間さんによると、「抑揚」が重要なのだとか。その理由について、「元気よく高いだけの声は薄っぺらいから、本音かどうかがわかってしまう。声を高くするのではなく、低い音と高い音のメリハリをちゃんとつけましょう」と解説しました。 最後に、「著書を通して最も伝えたいこと」を尋ねられると、「自分の声をいい声とか悪い声とか、そういうので決めてほしくないです。いい声というのは、コミュニケーションをとる相手にとって心地いいかどうかだけだから。だから、自分が相手に対して愛を持ってしゃべっていれば、それは絶対に伝わるし、いい声になると思います」と熱く語りました。 ※ラジオ関西『Clip木曜日』より
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