アウトドアと日常のボーダーをなくす「グレゴリー」の軽量デイパック「ナノ」シリーズ
「荷物を詰めやすいトップローディングの『ナノ16』は、雨蓋を開けて巾着のようにメインの気室の口を広げたり絞ったりする構造が、シリーズ最大の『ナノ30』と共通です。登山用の大型バックパックに慣れている方なら、速やかに開閉できて容量をフル活用できるので、必要十分な荷物をコンパクトに持ち運ぶのに適しています」
誰が使ってもフィットしやすく、蒸れにくい背面とストラップの構造がうれしい
軽いバックパックほど往々にして、背負ったとき「く」の字に曲がって安定しにくかったり、パッキングをうまく行わないと中の荷物が凸凹して背中に当たったりするものだが、その点「ナノ」シリーズは背面とストラップに適度な硬さ(あるいは程よい柔らかさ)を備えているので無造作に物を詰めても安定しやすく、ゴツゴツしない。 「表面にメッシュを張ってあり、その内側のフォームを型抜きしてあるので軽量性と通気性が得られます。中のフォームをよく見ると2層になっているのがわかると思いますが、より背中に近い黒っぽい層は柔らかいフォームを使い、より荷物に近い白っぽい層は強度のあるフォームにしてバックパックの型崩れを防ぎ、荷物の凹凸が身体に当たらないように配慮してあります。パッキングにあまり気を配らなくても快適に使えます」 「グレゴリー」には登山専用のバックパックから、トラベルや日常で活躍する多種多様なバッグがある。どれを選んでいいか迷った場合は『ナノ』シリーズから自分に合うサイズを選ぶと間違いなさそうだ。総じて幅が狭く、細めのデザインなので腕の振りを妨げずアクティブに動きやすい。背中に当たる面積が狭いので涼しく感じる。なによりリーズナブルなのがありがたい。 「アウトドアに親しむ人がこれからも増えるようにと、価格を意図的に抑えている部分が『ナノ』シリーズにはあります。それが可能なのは、グローバルで定評があるバッグ専業ブランドとしてスケールメリットを生かせるのも理由のひとつです」 円安の影響もあり、アウトドアショップで商品を日頃からチェックして歩く習慣があると、およそ半年ごとに商品の価格がおしなべて上がるのを感じる。その中で「ナノ」シリーズはコストパフォーマンスのよさが目立つ。物価が上がるにつれて店頭で存在感が増しているようだ。