『今日好き 冬休み編2024』最終話ーー「幸せになってほしいです」人気女子メンバーの全力の恋に終止符
11月25日よりABEMAにて放送中の恋愛番組『今日、好きになりました。冬休み編2024』(以下:今日好き)。現役高校生たちが修学旅行に飛び出し、運命の恋を見つける同番組には、時に甘酸っぱく、思わず胸がキュンとするような青春と恋模様が溢れんばかりに詰まっている。 【写真】告白をする人気女子メンバー・みづき「誰を好きになっても、幸せになってほしいです」 以下より、12月30日公開の最終話から見どころを紐解いていく。細かなネタバレもあるためご注意いただきたい。 ・らいと、みづきを最後のアピールタイムに誘った理由は? 「放っとけへんかった」 この旅が始まった当初は、“公開オーディション組”のくめはる(久米陽斗)&みづき(秋山みづき)がふたりで綺麗にカップル成立するものだと思ってやまなかった。しかしながら、現状はどうだろう? 恋とはわからないもので、みづきはくめはるを追いかけるもなかなかに反応が薄く、あれほどの洗練されたビジュアルを持っていたとしても、自身に向けた恋の矢印はひとりとして飛んでこない。それはきっと、彼女がくめはるを一途に追いかけていると周囲に伝わっていた裏返しなのだろうが、一途な恋が必ずしも結果に結びつかないとは、過去の『今日好き』メンバーが幾重にも歴史を重ね、見せてきてくれたところである。 そんなみづきに共感したメンバーが。前回の5話終盤、“最後のアピールタイム”の相手に彼女をサプライズ指名した、らいと(奥村頼斗)である。みづき自身、らいととはここまで関わりが少なかっただけに驚いて見えたが、内心ではその意図を理解していたとのこと。「めちゃくちゃ気持ちわかるから、放っとけへんかった」と、らいとの優しさが染み渡る。こんなの、みづきの立場だったら心変わりが生まれてしまうじゃん。また、この2ショットの終わり際には、お互いに気持ちをスッキリさせるため、海に向けて本音を叫ぶことに。そこまで導いてくれる、らいとのメンタルコーチぶりたるや。 さておき、みづきはくめはるを好きになった理由として、自分に向けてくれる笑顔がいつもあったからだと気づく。「(くめはるに)笑っててほしいなって」と、恋愛の難しさから曇りがちなその表情に、再び陽だまりのような笑顔が戻ってくることを願っているようだ。前回、らいとははるな(村谷はるな)に対して、彼女が自身でなく、こう(三富昂)、あるいはたくや(林田拓也)と結ばれる未来を応援したいと背中を押していたが、みづきの想いもまた、くめはるに対するそれだと思えてくる。 結果的にみづきはこの後、くめはるに告白。最後まで諦めることはなかったが、くめはるからは“一緒に頑張っていく仲間”と感じたと、“友だち感”ともまた異なる、いわば“戦友だから”という理由からフラれてしまった。告白を終えてその場を去るとき、後ろを振り向いたみづきが「うまく伝えられなかったな……」とこぼしていたみづき。どれだけ朗らかに見えたとしても、本心では涙していたのだと思う。 もしかしたら、その後のソロインタビューで打ち明けられた「くめはるくんが誰を好きになっても、幸せになってほしいです」という言葉は、本心だったのかもしれないし、そうじゃなかったのかもしれない。そんなにすぐ、好きだった想いを諦められるだろうか? その答えは、みづき自身しか知り得ることはないのだが、どんな形であれ、彼女が抱えているのは恋というより、もはや“愛情”といえる。らいとから始まった応援の和が連鎖して、みづきからくめはるへの愛情となり、その想いの行き着く先はーー。 とはいえ残念ながら、らいと×みづきの会話の直前、くめはるは気になっていたまほこ(瀬乃真帆子)とのアピールタイムで、こんなことを伝えていた。まほこには、大好きならいち(甲斐虎壱)のことを考えてほしいと、心のどこかで思ってしまった。ふたりの関係を応援したい。らいちと頑張ってほしい、と。まほこはその想いを受け取り、最終的にらいちとカップル成立を果たす。今回の『冬休み編2024』で、唯一の成立カップルだ。 残念ながら、みづきの想いが報われることはなかったものの、繰り返しにはなるが、直接的ではないにせよ、らいとから始まった想いの連鎖が“らちまほカップル”の誕生に繋がった。あまりに切なすぎる旅の後半だっただけに、せめてそうとだけでも思っておきたい。 ・かずな&はるな、告白の“共通点”ーーたくや、ソウルを舞台にドラマを彩ることへの期待も 切ない展開は、まだ続く。ここまで話題続きのくめはるだが、今回の旅で最後に選んだ相手は、初日から想いを寄せられていた、かずな(栗原一菜)。件のアピールタイムの際にも、その旨はもちろん、一緒にいて、自身を笑わせてくれる彼女の隣にいると、気持ちが楽になるのだと伝える。かずなもまた「やめたほうがいいのかな? 嫌がってるかな? 面倒くさいかな、私?」といった不安がようやく解消されたようで、ふたりの間の空気が一気に和やかに。くめはるが久しぶりに笑顔を見せてくれたことで、カップル成立の可能性もあるように感じられた。 が、前述の通り、この旅の成立カップルは1組のみ。かずなは告白の場に現れ、くめはるにこう打ち明ける。くめはるが悩んできた姿を見てきて、もしいま付き合えたとしても、お互いに幸せになれないのではないかと、告白直前にして不安な想いがよぎってしまった。「だから今回は、告白することができません」。初日から一途に思い続けても、最後に選んだのは、“告白をしない”という選択肢だったのだ。 もちろん、ふたりとも悪いわけではない。くめはる自身が語っていた“ふわふわ”と揺れて定まらなかった感情も理由のひとつなのかもしれないし、かずなを意識していたまのあ(河野真ノ彩)が、くめはると対象的に積極的な姿だったからこそ、それを見て考えた節もなかったわけではないだろう。筆者の一見解を述べるならば、『今日好き』が長寿番組となり、これまでに先輩カップルの誕生とお別れという、いわば“モデルケース”がたくさん生まれてきたことで、メンバー自身が関係性の長続きを重視し、以前にも増して気になる相手と結ばれることに慎重になっている傾向も影響しているように思う。 この流れは、たくや×はるなも同様で、はるなも告白の場には姿を見せながら、カップル成立を目指して手を伸ばすことはなかった。かずなと異なり、自分が最後まで気持ちを固められないことで、逆に気持ちをまっすぐ伝えるたくやに申し訳ないと感じたのが背景にはあるそうだが、結果だけを見れば同じである。 欲を言えば、男子が女子の手を強引に引くかのように、“告白をしない”という選択肢が思い浮かばないくらいの勢いで想いをぶつけてほしいと考えてしまったが、くめはる&たくやはそうしたタイプの男子でもないし、もうそんな時代でもないだろう。お互いが平等に距離を縮めていく。なんとも恋が難しい今日この頃だ。 不幸中の幸いなのは、たくや×はるなが、次回の旅に継続してくれること。しかも前回の『キョンジュ編』から、じゅり(榊原樹里)が参加するほか、男子2名・女子1名と、合計3名の継続メンバーがまだいるらしい。おまけに、次の旅のタイトルは『卒業編2025 in ソウル』。毎年恒例、その年の人気メンバーが集結する“卒業編”である。 ドラマが生まれること間違いないし、なにより以前の記事にも記したが、たくやが舞い降りるところに、ドラマあり。これはもう来年、新たな韓国ドラマの始まりでしかない! たくや、お前が主人公になるんだよ……。
一条皓太