2024年はどんなモノ・コトが流行するでしょう

「今日のランチはどこで食べよう」「流行りのメイクのやり方は？」「肩こりを治す方法」など、暮らしの中で調べたいことはたくさんあります。そんなとき、ネットで検索すればすぐに情報が見つかりますね。皆さんは何を使って検索していますか？ 【図表】「スマホで何か調べたり、探したりするときに使うものは？」（出典：LINEリサーチ） LINEリサーチが2023年11月1日に発表した「スマホで調べものをするときの検索行動」によると、「スマホで何か調べたり、探したりするときに使うものは？」の問いに、約8割の人が「Google」（79.5％）と答えています。次いで「YouTube」（48.2％）、「Yahoo! JAPAN」（44.7％）と続きます。Googleの強さも目を引きますが、2位がYouTubeというのも驚きですね。4位以下にはSNSや生成AI「ChatGPT」が入っています。 10位に入っている「Pinterest」は、全体では1割未満と低い数字ですが、10代女性では2割を超えているそうです。10代女性が愛用するPinterestとは、どんなサービスなのでしょうか。 ■Pinterestはビジュアルでアイディアを得るツール Pinterestは、「ビジュアル探索プラットフォーム」を名乗るサービスです。SNSとして分類されることが多いのですが、本来は画像や動画でアイディアを見つけたいときに使います。 例えば、部屋の模様替えをするときやファッションアイテムを購入したいとき、Pinterestで検索するといろいろな画像や動画がヒットします。気になった投稿を開くと、似たような投稿が多く表示され、自分のイメージを広げていくことができます。アイディアを「保存」（ピン）しておけば、後から振り返るのも簡単です。 Pinterestは2010年にサービスを開始したので、ご存じの方も多いかもしれません。Pinterestによると、2023年第3四半期の月間アクティブユーザーは4億8,200万人、国内に関しては870万人（米ニールセンの2020年12月調査）を突破しており、着実に成長しているといえます。 世界全体ではユーザーの60％以上が女性。「Q4 2022 Earnings Report」によると、Z世代の月間アクティブユーザーが前年比で2桁増加したそうです。Pinterestが若い世代や女性に支持されているのは、世界共通なのですね。 ■Pinterestによる2024年トレンド予測 Pinterestは、これから何かするときに使われることが多いため、検索キーワードから新たに流行りそうなものを予測しています。2023年12月発表の「Pinterest Predicts」に掲載されている、2024年のトレンド予測からピックアップしてご紹介しましょう。 ■■おじコーデ レトロなワッペンやジュエリー、シックなセーターやカーディガンが人気になるとのこと。Z世代は「おじいちゃんスタイル」、「古着ミックス コーデ」、「レトロ ストリートウェア」を検索しています。確かに、映画『男はつらいよ』の寅さんのようなジャケットを着ている女性も街で見かけますね。 ■■クラゲブーム クラゲにインスピレーションされたインテリアやファッション、美容アイディアが流行るそうです。マッシュルーム風のトップに裾を長くした「クラゲヘア」、クラゲの形をした「クラゲ帽子」が検索されています。 ■■ジャズ・リバイバル レトロブームの一環でしょうか。ヴィンテージジャズが流行るとの予測が出ています。「ジャズ おしゃれ コーデ」「ピアノ ジャズ」といったキーワードが検索されているそうです。 ■■本音トーク 2024年、パートナーとの過ごし方に関するテーマは「打ち明けること」だそう。「カップル 絆を深める質問」「お互いを知る質問」などが検索されています。実際に検索してみると、恋愛に関するブログやサイトへのリンクが数多くヒットしました。性格検査「MBTI」の流行も数年続いていますし、内面への興味が高まっているのかもしれません。 ■■余り物に福 余り物を有効活用して料理をしたり、DIYしたりの年になると予測されています。「端材 DIY」や「捨て種 レシピ」というキーワードが検索を伸ばしています。ホームセンターで端材を購入してインテリアや雑貨を作る人が増えているようです。 ＊＊＊ 若い女性に流行っているもの、流行りそうなものは、大人からは意外に感じるものが多いですね。Pinterestの予測はどれほど当たるのでしょうか。2024年も興味深いトレンドが流れていきそうです。 ■ 著者 : 鈴木朋子 すずきともこ ITジャーナリスト・スマホ安全アドバイザー。スマホやSNSなど、身近なITサービス全般に関する記事を執筆。なかでもSNSに関しては、コンシューマーからビジネスまで広く取材を行い、最新トレンドを知るジャーナリストとして定評がある。また、安全なIT活用をサポートするスマホ安全アドバイザーとして記事執筆や講演も行う。著書は『親が知らない子どものスマホ』（日経BP）、『親子で学ぶ スマホとネットを安心に使う本』（技術評論社）、『インターネットサバイバル 全3巻』（日本図書センター）など。