【Jリーグ】意外なランキング 通算警告数
先日、J3相模原の森勇介がJリーグ史上最多となる14度目の退場を命じられ、不名誉な記録が更新されてしまった。試合の魅力向上を目指すべく「+Qualityプロジェクト」(プラスクオリティープロジェクト)を実施中のJリーグにとっては非常に痛い出来事だったのではないだろうか。 今回は、2012年から実施されている同プロジェクトの効果は出ているのか、「選手たちがこれまでもらった通算警告数」について検証してみたい。各警告数はJリーグ公式HPを参考に各選手の警告数をまとめた(1999年~2015年10月16日現在までのリーグ戦=J1、J2、J3を対象に調査)。
対象期間である17年間に出された警告数をまとめたものが表1。この間出されたイエローカードの総数が34,456枚で総試合数が10,744なので、1試合平均で約3.2枚のイエローカードが出されたことになる。同様に1試合2枚の警告で退場となった回数が1,248回(1試合平均0.12)、レッドカードでの一発退場が605回(1試合平均0.06)という結果が出ている。
これらを折れ線グラフで表したものが表1-1、1-2。「+Qualityプロジェクト」が開始された2012年以降の変化を見ていきたい。 チーム数の増加とともに増える試合数に対し、イエローカード数は2014年に若干増加したものの、順調に減少傾向にあり、それに付随する警告2枚での退場も減少している。
一方のレッドカードは上下あるものの平均40回超を記録していた時期から半数にまで落ち込みをみせている。また1試合平均の警告数でもイエロー、レッドともに多かった時期の半数に抑えられており、「+Qualityプロジェクト」は一定の成果をあげているといえそうだ。
次は個人の通算警告回数について。各選手が受けたイエローカードの通算枚数の上位ランキングが表2となっている。1位は100枚にリーチをかけているJ2群馬の松下裕樹。3位土屋は97年にプロ入りしており、この間のイエローカードを合算すると100枚となる。ポジション別では、DFやボランチを務めるMFの選手に多くの警告が出されている傾向がある。相手選手に激しくコンタクトするポジション柄仕方のない警告なのかもしれない。