９０周年記念セレモニーで東京ドームに集結した巨人ＯＢ。待ち受ける王氏（手前右）に手を上げてあいさつする長嶋氏（同左＝カメラ・軍司　敦史）

　巨人の阿部慎之助監督（４５）が３０日、ＯＮの前で来季の１３年ぶり日本一を誓った。東京Ｄでの「ジャイアンツ・ファンフェスタ２０２４」内で行われた球団創設９０周年セレモニーに、長嶋茂雄巨人軍終身名誉監督（８８）、王貞治氏（８４）、原辰徳前監督（６６）ら超豪華ＯＢ１２３人が大集合。球団史を彩るレジェンドの前で「重責を感じております。来年は日本一のあいさつができるように」と常勝軍団の礎を築く決意を示した。 　巨人の歴史と伝統の重さを再確認した。阿部監督は球団レジェンドの前で、場内のファンにあいさつした。「素晴らしいＯＢの方々に集結していただき、改めて重責を感じております。今年は優勝することができましたが、最後はとても悔しい結果になってしまいました。それを糧に来年はこの場で日本一のあいさつができるように、一からスタートしてまいります」。力強い言葉で決意を口にした。 　球団創設９０周年の締めくくりとして、ファンフェスタのフィナーレで行われた記念セレモニー。中畑清ＯＢ会長を先頭に、城之内邦雄氏、末次利光氏、柴田勲氏ら、栄光のＶ９メンバーを含めた超豪華ＯＢ１２３人がバックスクリーン下の扉からスーツ姿で入場した。さらに、ベンチ横から高橋由伸氏、原辰徳氏、堀内恒夫氏、張本勲氏、王貞治氏に続き、長嶋茂雄氏が車いすで登場。グラウンドでのＯＮ共演に場内がどよめいた。 　長嶋氏「深い思い入れのあるドーム球場で王会長はじめ、巨人軍の歴史を築き上げてこられた方々との再会に胸が弾みました。球団創設９０年の重みを改めて実感するとともに巨人軍、そして野球界の明るい未来を願わずにはいられません」 　王氏「ジャイアンツファンの皆さんは、親子３代でずっと応援しているという方々もたくさんいて、特別な存在だと思います。球団創設９０周年の節目に、そのような熱烈なファンの方々の前で、現役選手や巨人に在籍した多くのＯＢらが一堂に会することを、私たち自身が本当に楽しみにしていましたし、久々の再会を幸せに感じています」 　中畑氏からマイクを向けられた張本氏は「読売巨人軍あっぱれ！」とナインにエールを送った。大先輩から激励を受けた阿部監督は「巨人軍の監督の重責も改めて感じさせていただきました」と背筋を伸ばした。ＣＳ最終ステージでＤｅＮＡに敗退した悔しさを胸に、就任２年目の来季は１３年ぶりの日本一を目指す。「チーム一丸となって精いっぱい頑張ってまいります」と一致団結して頂点に突き進む。 　ドラフト１位指名した石塚ら全新人とも対面。「みんな素晴らしい素材を持った選手たち」と期待した。歴史と伝統を受け継ぎ、常勝軍団構築へ。そうそうたるメンバーを前に、阿部監督が決意を新たにした。（片岡　優帆） 　◆９０周年セレモニーに参加した主なＯＢ　長嶋茂雄、王貞治、張本勲、堀内恒夫、原辰徳、中畑清、城之内邦雄、末次利光、江藤省三、柴田勲、高田繁、定岡正二、江川卓、広野功、斎藤雅樹、村田真一、仁志敏久、高橋由伸、上原浩治（順不同、敬称略）