座禅✕ピラティス”寺ティス” 岐阜県瑞浪市の寺院「開元院」で開催 580年以上続く古刹の副住職・逸見謙尚さんが発案 「お寺を地域住民のお困りごとの持ち寄り場所や交流の場に」
岐阜県瑞浪市日吉町にある曹洞宗の寺院「開元院(かいげんいん)」で、副住職の逸見謙尚(へんみけんしょう)さん(25)が今月8日、体幹を強化し身体の柔軟性を高め全身のバランスを整えるトレーニング法「ピラティス」と座禅を寺院で行う「寺(てら)ティス」を初めて開きました。 夜7時30分からの開催にもかかわらず、20代前半から50代前半までの男性6人、女性5人の計11人が参加し、「幻想的な場での体験に感動した」「非日常の空間でのイベントにまた参加したい」との声が寄せられました。
1443年開創で美濃国守護だった土岐氏ゆかりの開元院は、580年以上の歴史をもつ東濃地方を代表する寺院。 ところが、大本山永平寺(福井県)での約2年半の修行を終え2023年10月に開元院に戻った逸見さんは、過疎が進んで檀家が減少しているのに加え、永代供養を望む住民が多くなり寺離れが進んでいる現状に直面しました。
コロナ禍以前は毎年実施されていた子ども向けの座禅会も途絶えてしまっており、参詣する人々がほとんどいない危機的状況に、逸見さんは「住民がもっと立ち寄りやすく、地域の交流の場としての寺院を取り戻したい」と、今回のイベントを企画しました。
寺ティスでは、柔道整復師の伊佐治孝太さんが講師となったピラティスの後、逸見さんが自ら指導する座禅会を開いたほか、司法書士の角田貴都さんが無料相談会の場を設けました。逸見さん以外の2人も東海3県を活動の場としており、今回の機会に開元院に駆け付けました。逸見さんは「お寺が、地域の住民がさまざまな悩みや相談を持ち寄り、気軽に立ち寄れる場所になれば」と呼びかけています。 次回の寺ティスは、今月27日の14時から開催ということです。問い合わせは、開元院0572(69)2052まで。