民進代表選、前原・枝野両氏が外国特派員協会で会見(全文2完)質疑応答
原子力発電に関する政策について
記者2:私はドイツのフリーランス記者でありますけれども、枝野さんが官房長官時代、当時、菅直人総理でありました、福島の事故が発生をいたしました。安倍内閣はそれにもかかわらず、今、新たにまた原発を再稼働させる。そしてまた原子力施設を輸出しようとしているということに関して何もご発言ございませんでした。国民の多くの人たちは原子力に反対でありますが、2人、最初は枝野さんからお願いしたいんですけれども、原子力に関して具体的にどういった政策をお持ちでしょうか。やめるべきなのか、減らすべきなのか。どういったお考えでしょう。 枝野:はい。私は一刻も早く原発ゼロを実現をする。そのことを明確に掲げ、そこに向けてやらなければならないことがたくさんあります。そのやらなければならないことをきちっとリストアップして工程表として示す。そのことを一刻も早く実現をしたい。それを示すことによって国民の皆さんも原発ゼロはリアリズムだと。可能なんだということを感じていただける、そうした提案を代表になればできるだけ早くしたいと思っています。
都議選の敗因と議席が自民ではなく、都民ファーストの会に取られたことについて
記者3:はい。すいません、まず都議選に関してなんですけれども、民進党大敗をいたしました。なぜ大敗したのかの理由と、そしてなぜこの失った議席が自民党ではなく都民ファーストに取られたのかについてご意見を頂戴したいと思います。 前原:まず都民ファーストの会が躍進した理由はただ1つ、小池都知事の人気があったからだというふうに思います。彼女は国会議員のバッジを外して通るかどうか分からない都知事選挙に出て、そして見事に当選をし、例えばオリンピックの費用、例えば豊洲の問題について情報公開などをし、今まで知り得なかったことが明らかになった。それに対する一定の都民ならず国民の評価があるんだろうと思います。それが都民ファーストの躍進につながったと思います。 あるメディアの調査によりますと都民ファーストの支持率というのは自民党、民進党、維新の支持率が下がった分のほぼ合計だと言われています。 通訳:民進党ともう1つなんでしたっけ。 前原:維新。政党の命というのは、どういう社会を目指すべきなのか。今回の都議選で民進党が対立軸、あるいは政策の基軸となるそういった魅力を出せなかったことが私は最大の民進党が議席を減らした理由であろうと、こう思っています。 枝野:私は小池知事が登場してから都議選までの間、特にある段階まで民進党が小池知事にすり寄っているかのような印象を与えてしまった。これが、われわれが想定以上に大きく議席を減らした原因だと思っています。別になんでも敵視する必要はないわけですが、どういう政策で、どういうふうな、都知事として運営をしていくのかが、はっきりしていない段階で大きな人気があるということで、その人気にすがろうとしたという誤解を与えてしまった。こうした軸のしっかりしていないという印象を与えてしまうと、選挙では厳しい、こうした結果になった。しっかりとそんな中でも軸をぶらさず頑張ってきた仲間が、議席をその結果として失ったことは大変残念なことだと思っています。