自民非公認、萩生田氏事務所に石破総裁の為書きなし…第一声に閣僚経験者 衆院東京24区
衆院選(27日投開票)が公示された15日、無所属の前職、萩生田光一元自民党政調会長(61)も東京24区に立候補し、JR八王子駅前で第一声をあげた。自民東京都連会長の井上信治元万博相や有村治子元女性活躍担当相が駆け付けた。派閥パーティー収入不記載事件の責任を問われて非公認となり、旧統一教会(世界平和統一家庭連合)との関係も争点化されるなど、逆風下の選挙となる。 【表でみる】自民党「非公認」12人の選挙情勢 萩生田氏は不記載事件に関して「不快な思いをさせた」と謝罪を重ねた上で、立憲民主党元参院議員の新人、有田芳生氏(72)らを念頭に「批判をするためだけに八王子を選んだ候補がいいのか、判断してほしい」と呼びかけた。 ■「八王子の土になる」 「政治資金の収支報告を巡って政治不信を招く事態となっている。派閥のルールを踏襲したとはいえ、この運営について話し合いすべきだった。深く反省している」 萩生田氏は15日午前に臨んだ第一声で、こう釈明した。その上で、「事務所で意図して裏金をつくる、私的流用を図る、脱税するという事実は一切ない」と強調した。 「野党の候補は私の批判のため、八王子を選んだ人が大勢いる。甘んじて批判は受けるが、批判の先に街の将来はあるのか」と述べ、「八王子の土になる覚悟で政治をやっている。腰掛けで八王子を選んだ人たちに、ふるさとを任せるわけにはいかない」と語った。 地元の公共事業に自身がどう貢献したかなどもアピールした。「落下傘」といえる野党候補との差別化を図る狙いがあるとみられる。 萩生田氏は八王子市議、同市選出の都議を経て、平成15年の衆院選で初当選した。官房副長官や文部科学相、経済産業相、政調会長など要職を歴任し、自民の重鎮的な存在になりつつある。ただ、今回の不記載事件を巡り、萩生田氏の不記載額は自民の前議員で3番目に多かった。石破茂首相(党総裁)や森山裕幹事長、小泉進次郎選対委員長らは、萩生田氏が衆院政治倫理審査会に出席していないことも踏まえて、今月6日、非公認とする方針を決めた。 ■「かつてなく厳しい選挙」