箱根駅伝Stories/2度の疲労骨折を乗り越えた國學院大エース平林清澄「どの区間でも駒大に勝たないといけない」
来季も見据えて優勝争いを!
平林は両親の影響で小学1年生から市民大会に参加してきた。中学に陸上部はなく、バドミントン部に所属しながら、陸上の大会にも出場。進学した美方高では、20数名いた部員の中で持ちタイムは下から2番目だった。 しかし、そこから這い上がっていく。2年時は北信越地区代表で全国高校駅伝に出場。1区で区間22位という成績を残した。3年時は県大会で敦賀気比高に敗れたが、高校時代は5000mで14分03秒41をマークした。 高校2年時の10月、出雲駅伝で國學院大の土方英和(現・旭化成)が駒大を逆転して、初優勝を飾ったシーンをテレビで観て、心が揺さぶられたという。 今季は平林と山本歩夢の3年生コンビが副将として、伊地知をサポートしてきたが、國學院大が箱根駅伝で初栄冠を飾る日は遠くないかもしれない。 「3年生が副将をするのは、来季を見据えてという部分もあると思います。昨季から“打倒・駒大”を目標にやっていますが、僕らが最上級生を迎える第101回大会では絶対に勝ちたい。その前年となる今大会から優勝を狙って取り組み、次回につなげていきたい」 平林は今冬、マラソンにも挑戦予定。駒大を王者の座から引きずり降ろして、〝新時代〟に向けて突っ走るつもりだ。 ひらばやし・きよと/2002年12月4日生まれ。福井県越前市出身。福井・武生五中→美方高。5000m13分55秒30、10000m27分55秒15、ハーフ1時間1分50秒
酒井政人/月刊陸上競技