米モデルナ、7─9月純損益が黒字転換 コロナワクチン売り上げ好調
Patrick Wingrove [7日 ロイター] - 米バイオ医薬品会社モデルナが7日発表した第3・四半期決算の純損益は1300万ドルの黒字となり、前年同期の36億3000万ドルの赤字から黒字転換した。コスト削減と、改良型の新型コロナウイルスワクチンの売り上げが予想を上回ったのが要因。 1株当たり利益は0.03ドル。LSEGのデータによると、市場予想は純損益が7億5300万ドルの赤字、1株当たり損失が1.90ドルだった。 新型コロナワクチンの売上高は18億ドルと前年同期より3.5%増え、市場予想平均の13億8000万ドルを大きく上回った。改良型の新型コロナワクチンを先行投入した米国での売り上げが伸びたのが寄与した。 食品医薬品局(FDA)は今年、モデルナ、米ファイザーとドイツのビオンテックのそれぞれの改良型ワクチンを23年より3週間弱早く承認していた。 モデルナのジェームズ・モック最高財務責任者(CFO)はインタビューで「初期により多く出荷し、全ての医療従事者にとって新型コロナワクチンを接種可能にできた」と語った。 ただ、モデルナは24年通期の新型コロナワクチンの売上高は30億―35億ドルとなり、70億ドル弱だった前期を下回ると予想している。 TDコーウェンのアナリスト、タイラー・ヴァン・ビューレン氏は顧客向けのノートで、第4・四半期の新型コロナワクチンの売上高予想に基づくと、この業績予想は達成可能以上であるように見えると指摘した。