JR東日本、2026年3月値上げへ 安い「電車特定区間」廃止 初乗り155円に
電車特定区間・山手線内を「幹線」に統合
JR東日本は2024年12月6日、運賃値上げを国土交通大臣に申請したと発表しました。2026年3月に運賃を改定する予定です。 【路線図】東京発の運賃「改定前後比較」を見る 同社によると、消費税引き上げやバリアフリーに関する改定を除くと、1987年の会社発足以来、初めての値上げといいます。 新しい運賃は、首都圏に設定している他線区より安い「電車特定区間」「山手線内」の運賃区分を「幹線」に統合します。普通運賃は、きっぷ運賃の1円単位の端数を四捨五入から切り上げに変更し、IC運賃がきっぷ運賃以下となるようにします(小児の一部区間を除く)。 このように整理したうえで、全線(幹線、地方交通線)の普通運賃と通勤定期運賃を値上げします。 一方で、通学定期運賃は家計の負担に配慮し、据え置きます。ただし電車特定区間と山手線内は、幹線に統合される関係で値上げとなります。 普通運賃の値上げ率は、幹線が4.4%、地方交通線が5.2%、幹線に統合される電車特定区間は10.4%、山手線内は16.4%です。 初乗りは、幹線と地方交通線は147円(IC運賃、以下同じ)が、改定後は155円に。山手線内の運賃は、現行146~178円の区間は、改定後は155~209円に上がります。 また、「上野~成田」「渋谷~桜木町」など私鉄との競合区間などに設定している東京地区の特定区間の普通運賃や定期運賃は、一部を除き廃止されます。 東京~熱海間は、運賃計算上は、JR東海の東海道新幹線とJR東日本の東海道線(在来線)を同一の線路として扱っているため、現在はどっちを使っても同額(1980円)ですが、運賃改定後は別の線路として扱うため、新幹線経由と東海道線経由で金額に差が生じます。
乗りものニュース編集部