空海のご縁、幸せ導く母と子のご神犬…月次祭で参拝者に姿
丹生都比売神社(0736・26・0102)は約1700年前の創建とされ、朱色の社殿が鮮やかだ。「丹」は赤い顔料を表し古来魔よけとされた。JR笠田駅からかつらぎ町コミュニティバスで約30分。
聖地案内、愛された「ゴン」
高野山麓の「慈尊院」(和歌山県九度山町)に30年以上も前、お遍路さんらを高野山へと道案内した犬「ゴン」(雄)がいた。広く親しまれ、活躍を紹介した本も出版された。2002年に老衰で死んだが、今も境内に 偲しの ぶ人が絶えない。 慈尊院は816年、弘法大師空海が開いたとされ、高野山への参詣道「町石道(ちょういしみち)」の出発地に立つ。 ゴンは紀州犬と柴(しば)犬の雑種。寺によく来ていた野良犬だった。1989年頃から飼われ、鐘の音が好きで、「ゴン」と呼ばれた。誰に教わるわけでもなく、朝に寺を発(た)って山上の大門まで約20キロの道のりを先導し、夜には戻ってきた。 副住職の安念邦賢さん(51)は「不思議な犬だった。今も多くの人を信仰に導く大切な犬です」とゴンの碑に思いをはせた。