山岳遭難の救助訓練 下伊那遭難防止対策協会が警察や消防と合同で【長野県】
夏の登山シーズンを前に、長野県の下伊那地区山岳遭難防止対策協会は21日、警察、消防との合同救助訓練を大鹿村で行った。参加者は救助活動で必要なロープの結び方などを学び、出動に備えて技術や連携を確認した。 夏山シーズン前の訓練は同協会が独自に毎年開いていたが、関係機関との連携強化を図ろうと、初めて警察や消防と合同で実施。大鹿山岳遭難救助隊と遠山郷山岳遭難救助隊、飯田広域消防本部山岳救助隊、飯田署、県警山岳安全対策課から21人が参加した。 午前の地上訓練では、救助資機材の取り扱いやロープワーク訓練を実施。警察や消防の隊員から救助現場の状況に適したロープの結び方や扱い方を教わった。 午後は県警ヘリを使用し、つり上げや捜索訓練を行った。 県警同課によると、県内では滑落による遭難が多いという。同課救助係の藤澤周平さん(33)は「(天候などにより)ヘリが飛べない場合は遭対協や消防と連携して地上での救助活動となる。(訓練を通じて)現場で安全に活動するための認識の統一が図れたら」と話した。 同署によると、昨年の管内の山岳遭難件数は前年比8件減の5件。同協会によると、昨年の南アルプスの登山者は3794人だった。