超満員だったのは? Jリーグ収容率ランキング21位。2万人収容で50%突破! しかし…。地獄を見た名門
2024シーズンの明治安田生命Jリーグは全日程を終えた。スタジアムの盛り上がりを知る上で観客動員数は重要な指標だが、収容可能人数に対してどのくらい埋まったかというのも大事だ。スタジアムを満員にしたのはどのクラブか。今回は、2024シーズンにおけるJ1からJ3までの各クラブのリーグ戦収容率を計算。スタジアムを熱気で満たしたクラブを、ランキング形式で順位ごとに紹介する。
21位:ジェフユナイテッド千葉 本拠地:フクダ電子アリーナ(19,470人収容) 平均入場者数:10,431人 平均収容率:53.6% フクダ電子アリーナは、ほぼ毎試合のように大歓声に包まれた。 今季の平均入場者数は10,431人。10,000人以上を記録したのは2016シーズン以来8季ぶりで、約20,000人を収容可能なフクアリの収容率が50%を超えたのは、見事という他ないだろう。 今季、観客数が10,000人を超えた試合は実に9試合。10,000人以下に終わったゲームも、ほとんどが9,000人や8,000人という人気ぶりだった。極端に低かったのは第8節の栃木SC戦で5,603人(収容率28.8%)だったが、こちらは平日開催だったため、そこまで深刻に考える必要はなさそうだ。 今季の千葉はJ1昇格プレーオフ圏内に入れるかどうかという戦いを続けており、サポーターにとっては毎試合、良い意味での緊張感があり、飽きがなかったと言える。またホームでの成績も19戦12勝1分6敗と大きく勝ち越しており、こちらもサポーターの熱を冷まさない要因になったと言えるだろう。 しかし、集客面で成功を収めた千葉だが、最後に待っていたのは地獄。ラスト2試合を連敗で終え、J1昇格プレーオフ出場権すら逃してしまった。 来季でJ2 16シーズン目となる千葉。オリジナル10の一角として根強い人気を誇るだけに、そろそろサポーターをJ1に連れていきたい。 ジェフユナイテッド千葉は、あと一歩のところでJ1昇格プレーオフ(PO)進出を逃して2024シーズンを終えた。Jリーグ創設当初からのチーム“オリジナル10”の一角を占めるも、2009シーズンを最後にJ1の舞台に戻ることができていない。サポーターにとってはもどかしい時間が続いているが、それでも1年間を通して本拠地『フクダ電子アリーナ』は数多くのサポーターで賑わった。 千葉のサポーターにとって、今季ほど「ようやくJ1昇格を果たせるかも」と信じられたシーズンは近年なかったかもしれない。3月10日に行われた明治安田J2リーグ第3節・ザスパ群馬戦を3-1で制して3位に浮上したチームは、その後一旦J3自動降格圏内も視野に入る16位まで順位を下げたものの、5月以降は再び上昇曲線に転じていく。夏の中断期間明けからはさらに一段とギアを上げ、J1昇格プレーオフ(PO)圏内の4位に再浮上した。 チームの中心選手として躍動したのはエースFW小森飛絢だった。フィニッシャーとして抜群の切れ味を披露した小森は、シーズンを通して23得点をマークしてJ2得点王に輝いた。『フクアリ』に集ったサポーターも、24歳のアタッカーの輝きに胸を高鳴らせたことだろう。 だが、結局千葉は長く険しいJ2生活を脱することができなかった。勝てば2シーズン連続のJ1昇格PO進出が決定する11月10日のJ2第38節・モンテディオ山形戦に0-4と大敗。何とか6位に踏みとどまっていた状況から7位に後退し、最終節にしてPO圏外へと弾き出されてしまった。千葉を愛する者ならば誰でも悔しさを感じる結末となってしまったが、それでも『フクアリ』は今季の収容率が53.6%を記録。これは千葉サポーターが継続的にスタジアムを訪れたことの証である。千葉は来季こそJ1復帰という至上命題をクリアできるだろうか。
フットボールチャンネル