介護人材確保へ、インドネシアの機関と協定(大分県)
大分県と県社会福祉協議会は10日、介護人材の育成、確保に向けてインドネシアの人材養成機関(送り出し機関と職業高校3校)と連携協定を締結した。国内外で人材確保競争が激化する中、意欲のある介護人材を育成して大分県を選んでもらえるよう、相互に交流を図り、信頼関係を深めていく。 県と県社協のこうした連携協定は2019年のベトナムに次いで2例目。県内の介護人材は26年に推計で約1300人不足するとされる中、自治体間の形式的な協定ではなく、人材養成機関と直接協定を結ぶことにより早期に優秀な人材を確保できるようにする。 インドネシアの人材養成機関は介護人材の育成、大分県や県内介護施設などを周知し、県、県社協は日本語や介護技術の研修などを拡充して受け入れ環境を整備する。また、インドネシアの人材養成機関と県内介護施設などの交流を促進することも定めた。 来年には同県で働きたい人と受け入れ施設をマッチングし、特定技能による受け入れが想定されている。 同日の締結式のため来日したインドネシアの一行は、3施設も視察した。そのうち障害者支援施設として初めて外国人実習生を受け入れている「第一博愛寮」(社会福祉法人博愛会)では、施設の取り組みの説明や実習生への質疑応答などがあった。送り出し機関は「わが子を日本に送り出すことに不安を感じている保護者は生活の様子や待遇などよりリアルな情報を知りたがっている」と話した。