森永卓郎氏 経営統合に向けた協議に入ったホンダと日産にエンジン音の違い死守を懇願「しっかり守って」
がんで闘病中の経済アナリストの森永卓郎氏(67)が18日、ニッポン放送「垣花正 あなたとハッピー!」(月~木曜前8・00)に出演。ホンダと日産自動車が経営統合に向けた協議に入る方向で調整していることについて解説した。 【写真】森永卓郎氏 ホリエモンを挑発「100万円払ってでも戦ってやるぞ」「ニッポン放送には来れないだろ」 森永氏は「一番弱ったのが日産自動車なんですね。世界で9000人のリストラに取り組もうとしているんですけど、何で弱ったのかというと“これからEV、電気自動車の時代になるぞ”っていうのでそこに向けて一気に投資したわけですね」とカルロス・ゴーン元会長が在籍していた時代に次世代を見据えて電気自動車への投資に切り替えたと説明した。 森永氏は電気自動車の普及度について「世界中がそう思ってたんですよ。EVがみんなに普及し始めると、意外とポンコツだったっていうのがバレちゃった。環境対策になると言っていたけど、廃棄処理を含めると環境対策になっていない。電気を石油で作るとそこからも二酸化炭素が出てくるわけです。冬場に充電できないとかですね、充電スポットがあまりないとか、いろんな問題が噴出した」と説明した。 自動車メーカー各社の戦略の違いについても言及。「メルセデス・ベンツは全部電動に変えると言っていたのが、方針撤回を発表しているわけです。トヨタはハイブリットとか水素とか全部やりますよというのが大成功した。今はハイブリッドでアメリカをぶいぶい言わせてトップを走っているわけです」と解説した。 日産については「1本に絞ってサボったとは言わないけど、ハイブリッドもアメリカ市場で売れる状況じゃないんですね。そうすると弱ってきちゃった。ホンダとの統合にいかざるを得なかったのが背景だと思います。EVの時代になっていれば日産は勝っていたんですけど、その思惑通りにいかなかった」と話した。 今後については「心配されている方がいると思いますが、ブランドは残るんですよ。ホンダと日産の持ち株会社ができるわけで、ホンダはホンダ。日産車はシューンと走るわけですよ。ホンダ車はブイーンって走るわけです。運転してると凄く楽しいんですよ」と両者のエンジン音の違いを説明。「それは残ると思うんですけど、統合して長い時間が経つとだんだん似通ってくる部分があるのでそこはしっかり守ってほしいと思います」と訴えた。 統合後の名前については「ホンダがメインなので、ホンジツというのがいいと思います。そこに三菱(自動車)が加わってくるとホンジツ三菱というのがいいと思います」と持論を展開。しかし、共演者の共感は得られず「誰にも受け入れられない」と苦笑いした。 今後の展開については「(会社の規模が)大きくないといろんな種類の車を作るためには資金が足りないわけです。(世界規模では)トヨタが1位で2位がフォルクスワーゲン。3位が(統合した)ここになる」と説明した。