斎藤工、『シン・ウルトラマン』出演後の変化 大阪コミコンで実感した“共有する”喜び
コミコンは映画・アニメ・コミック好きが集まり、共通の話題をきっかけにつながる場所でもある。一映画ファンである斎藤も「僕はカルト映画が好きで、自分のバイオグラフィーを見ても、ジャパニーズカルトに自分の原点があると思っていて、普段から『自分はこれが好き』と表現できる機会が少ないんです。 B級ホラーとかも大好きで、『トレマーズ』『ブロブ/宇宙からの不明物体』『ヒドゥン』といった映画に熱狂していたので、共通の話題でコミュニケーションを取れる人と共有することが一番の喜びだというのは、コミコンに参加して思ったことです」と目を輝かせる。 メインステージでは「斎藤 工PRESENTSシネマ・ステージ」と題して、斎藤自らがトークイベントを主催した。大阪コミコンでは、日本の特撮作品もフィーチャーされており、斎藤は映画『シン・ウルトラマン』で演じた主人公・神永新二の劇中衣装で登場し、会場を大いに盛り上げた。自身がヒーローに変身した『シン・ウルトラマン』をきっかけに、子供たちからも認知されるようになったという。
「『シン・ウルトラマン』を通じて、小学校、特に低学年の方からの“役のその先にいる人”という見られ方を、ある意味初めて経験しました。僕の父が撮影現場でアルバイトをしていたこともあり、斎藤家のヒストリーとしてはとても幸せのある作品に関わることができた喜びも、『ウルトラマン』ではありました」
コミコンは、海外からの来場者も多い。『シン・ウルトラマン』で主演を務めた斎藤は、“ウルトラマンに変身した男”として海外でも知名度を高めた。「海外の映画祭でマーケットの方にも行くのですが、現地の映画人やバイヤーの方に出会った時、自分の俳優活動について上手く説明できなかったんです。出演作品には『ロボゲイシャ』『昼顔』などがありますが、西洋の文化圏にはなかなか伝わりづらかったりするので……。そういった意味で、『シン・ウルトラマン』では、ウルトラマンという1つの大きなシンボルを演じさせていただきました。ハワイの映画祭に行った時、スタッフさんがみんなで変身ポーズを僕に披露してくれたんです。プレッシャーではありませんが、ウルトラマンという1つの“象徴”を僕が背負っているんだなと改めて実感しました」