高島屋堺店が令和8年1月に閉店 約60年の歴史に幕、南海電鉄が新たにSC出店へ
高島屋は3日、高島屋堺店(堺市堺区)を令和8年1月7日の営業を最後に閉店すると発表した。同店は昭和39年10月に開業。約60年の歴史に幕を閉じることになる。一方、閉店後は建物を所有する南海電気鉄道がショッピングセンター(SC)に刷新することも発表された。 【写真】開店当初の高島屋堺店 高島屋堺店は平成3年度の301億円をピークに売上高は減少傾向にあり、直近は約3分の1まで縮小していた。「人口減が進む郊外店で、苦戦が続いていた」と広報担当者は話す。 地域のニーズを取り込もうと食料品売り場の全面改装や、大型テナントを誘致するなど業績の回復を図ったものの、令和2年度は新型コロナウイルス禍の影響などもあり営業赤字を計上。2年度以降、営業赤字は続いていた。 今後も黒字化のめどが立たないことから、南海との建物の賃貸借契約の満了を踏まえて閉店を決めたという。南海は堺店の跡に「HiViE(ヒビエ)堺東」の名称でSCを出店する。「地域住民の需要を見込んでスーパーや食品店、アパレル、雑貨などのテナントを誘致する方針」(広報担当者)としている。 高島屋が雇用する従業員は11月末時点で156人。閉店後は「従業員本人の希望も踏まえ、配置転換などで対応を進める」としている。