海外小・中学校での韓国語教育活性化へ 韓国政府が方針発表
【ソウル聯合ニュース】韓国の作家、韓江(ハン・ガン)さんのノーベル文学賞受賞が決定し、海外で韓国語に対する関心が高まっている中、韓国政府が海外の小・中学校での韓国語教育活性化に乗り出す。教育部は25日、政府ソウル庁舎で社会関係閣僚会議を開き、「海外小・中学校韓国語教育活性化策」を発表した。 同部は1999年から、米国をはじめ韓国語教育の需要がある国の小・中学校で韓国語教室が開設・運営されるようさまざまな支援を行ってきた。現在は47カ国・地域の2154校で韓国語教室が開かれている。 しかし、韓国語教育に対する体系的な分析が不十分で、韓国コンテンツの人気により急増する需要を支える教師の数や指導力の不足により教育の質が低下する恐れがあるとの懸念が指摘されてきた。 これを受け、教育部は海外の小・中学校の韓国語教育に関するデータを蓄積・分析し、それぞれの国に合わせた戦略を立てる専門機関「海外韓国語教育支援センター」(仮称)を新設することを決めた。 同センターでは韓国語教育の成長周期を踏まえたコンサルティングを行い、海外の教師向けの研修を実施して指導力を強化する。 また韓国語教育の需要がある国を持続的に発掘し、既に韓国語教育が行われている国では需要拡大に向けて支援するほか、韓国語ネイティブの教師の派遣を増やし、現地での韓国語教師養成課程の運営を拡大する予定だ。 広域自治体(17市・道)の教育庁と韓国教育院が協業し、「韓国語基盤国際交流活性化事業」も推進する。 また文化、言語、社会など地域の特性に合わせた教材を開発・普及させるとともに、デジタル韓国語学習コンテンツを持続的に開発して韓国語教育を行う学校や韓国語教育機関「世宗学堂」「ハングル学校」などと共有する。 留学や就職のための査証(ビザ)発給条件などに幅広く活用されている韓国語能力試験(TOPIK)は、実施規模を拡大して急増する需要に対応する。 中長期的には、世界の人々が簡単に韓国語を学習できる人工知能(AI)基盤のデジタルプラットフォームを構築する計画だ。
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