画像に「AI学習阻害処理」、出版社&漫画レーベルが続々宣言 X規約に投稿内容「学習」明記が影響か
出版社や漫画レーベルのXアカウントが続々と、投稿する漫画やイラストにAI学習阻害処理やウォーターマークなどの加工をすることを宣言している。2024年11月15日から適用されるXの利用規約に、ユーザーの投稿内容がX社のAIモデルの学習などに活用されることが明記されたことを受けた対応とみられる。 【画像】幻冬舎コミックスが「AI学習阻害処理」などを宣言 ■「作家様の権利保護のため、ご理解いただけますと幸いです」 Xの利用規約には、X社がユーザーの投稿内容を「分析し、その他の方法で本サービスを提供、促進、改善する権利」を有することに同意するとしている。その例として、「生成型か他のタイプかを問わず、当社の機械学習や人工知能モデルへの使用やトレーニングなど」と記載されている。X社は、Xの有料プランに加入すると利用できる対話型AI「Grok」を開発している。 これを受け、幻冬舎コミックスの公式Xは13日、「作家様のイラストを使用したものにはAI学習阻害処理やウォーターマーク等の加工をかけた上での投稿とさせていただきます」と案内した。 「画像がやや不鮮明になるなど、ご不便をおかけいたしますが、作家様の権利保護のため、ご理解いただけますと幸いです」と呼びかけた。なお、規約が変更された場合には対応を変更する可能性があるとしている。
ほかにも複数の漫画レーベルが画像の加工を宣言
ほかにも、複数の漫画レーベルが、今後はこうした加工をしたうえで投稿することを発表している。 例えば、フランス書院のティーンズ向けコミックレーベル「オパールCOMICS」、女性向けコミックレーベル「オパールCOMICS kiss」の公式Xも8日に、書影はAI学習阻害ソフトで加工し、漫画やイラストには全面に「透かし」を入れたうえで投稿すると発表した。 また、CLAPコミックスのBL(ボーイズラブ)レーベル「KiR(キール)」のXも13日に、「望まない二次利用や無断AI学習への使用を防ぐため」として画像に加工処理をするとした。