「 納税しない専業主婦はお荷物だと…!?」第3号被保険者が廃止案で揺れる女性の生き方。いつも暇とレッテルを貼られる今どき専業主婦の苦悩
ー冨山さんお仕事してなかったよね? そう言われて断れず、今年も役員になってしまったと話す。 「専業主婦は暇だっていう空気感があって、断ることはなかなかできません。特にパートママたちからの圧がすごい。そもそもバリキャリ組は役員決めにすら来ないケースがほとんどで結局は扶養されているもの同士で小競り合いをしている感じです」。 平塚氏はこう話す。 「第3号被保険者同士の戦いとでもいいましょうか。この制度は会社員や公務員などに扶養される配偶者が年金保険料を払わなくても老後の国民年金を受け取れる仕組みのこと。原則、年収130万円未満の配偶者が対象です。すなわち専業主婦以外のパート主婦も含まれます。厚生労働省の調べによると2021年度末時点で763万人。その98%が女性だそうです」。 あかりさんは理解のない言葉にうんざりすると話す。 「正直にいえば、私たちだって社会に貢献していると思うんです。保育園にもいかずに子供を育てた分、税金だって使っていない。それなのに働いている方が偉い、みたいに言われてしまうとなんだかなと思いますね」。 【後編】では専業主婦を取り巻く環境についてさらに話を聞いていきたい。 取材・文/橋本 千紗
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