衆院解散後初の週末を迎え、イベント会場で市民らにあいさつする立候補予定者（中央）（12日、福岡県内で）＝秋月正樹撮影

　衆院解散後、初の週末となった12日、各地の立候補予定者は15日の公示に備えて活動を本格化させた。事務所開きなどの準備を急ピッチで進めつつ、3連休でにぎわう街へと繰り出した。 【地図】区割りが変更された都道府県

　「本当に厳しい戦いになる」。12日午前、福岡県内での事務所開きで厳しい表情を見せたのは、「政治とカネ」の問題で逆風を受ける自民党の前議員だ。「国防や社会保障などの課題が山積している」と話すと、近くで開かれた地酒の紹介イベントへと向かった。連休中は運動会などにも顔を出すという。

　宮崎県から出馬を予定する立憲民主党の前議員は同日午後、商業施設前で親子連れらに「家族や仕事を守りながら懸命に生きる皆さんを支えるのが政治の役割だ」と呼びかけた。耳を傾けていた女性会社員（61）は、「（物価高で）ぜいたくをせずに我慢することも多くなった。国民の生活に寄り添ってくれそうな候補を応援したい」と話していた。

　初めて衆院選に挑む福岡県の共産党新人は、多くの車や人が行き交う道路沿いに立った後、地元の市議が開いた市政報告会に参加した。最低賃金の引き上げなどを訴えていく考えで、「『超短期決戦』になるが、丁寧に語りかけて支持を広げたい」と力を込めた。