再エネの新たな選択肢「波力発電」実用化を後押し、メタルワンが慶大発ベンチャーに出資
メタルワン(東京都千代田区、渡邉善之社長)は22日、波力発電技術を開発するグローバルエナジーハーベスト(東京都三鷹市)に出資したと発表した。出資額は非公表。波力発電装置の量産に必要な鋼材供給や製造技術の高度化などを支援する。 再生可能エネルギーの新たな選択肢として注目される波力発電の実用化を後押しし、脱炭素社会の実現に貢献したい考え。 波力発電は波の運動エネルギーを活用して発電する技術で、港の岸壁などに発電装置を設置する。メタルワンは装置の量産化に向け、耐腐食性に優れた鋼材の供給や、自動車部品メーカーなど製造技術に強みを持つ取引先を紹介する。 出資に合わせ、1日付けで専門部署を新設した。装置は2024年度内にも商用化される見通し。 グローバルエナジーハーベストは慶応義塾大学発ベンチャー。現在、小―中規模の波の力を使って発電する「往復型回転加速式発電」と中―大規模な波を利用する「循環型波力揚水発電」の2方式の実用化を目指し、沖縄県など各地で実証事業を進めている。 これまでにENEOSホールディングス(HD)や大和ハウス工業などが出資しており、商社の出資はメタルワンが初めて。