脳科学者の中野信子氏「モテる男性には2つのタイプがある」
それでは、映画で表現されていた、脳のリミッターを外して能力を高めることは可能だろうか。中野先生は「映画で表現されたものの全ては、サイエンスとしては支持できないけれど、例えば、短時間で外国語をマスターするくらいは、さほど非現実的な話ではないと思う」という。例えば、チンパンジーとヒトのDNAは、わずかな差しかないことがわかっているが、そのわずかな差が言葉を話せるヒトと話せないチンパンジーの差。「チンパンジーも、あと少し、脳の能力を使えれば、言葉を話せるようになる可能性はあって、人間も脳の能力をあと少し使えるようになれば、特別な訓練を必要とせず、語学を習得できる可能性はある」と解説する。 また、「脳の使用できる能力を広げることは、知識を蓄積することとは違う。例えば受験勉強をして知識を増やす、ということではなく、知識を蓄積するための器を大きくするのが脳のリミッターを外す、ということになる。器が大きくなれば、知識をそれまでより簡単に蓄積することができる」と、そもそも、脳の能力を高めることは人為的には、簡単でないという。 実は「10%の能力しか発揮できていない、と言われていますが、『脳の能力の100%』がどれだけあるか、まだ解明できていない。『まあ、それくらいあるでしょう』というくらいの想定値になります」と、そのポテンシャルは現代科学をもってしても、まだまだ解明できていないところが多いようだ。