脳科学者の中野信子氏「モテる男性には2つのタイプがある」
人間の脳には“リミッター”があり、10%の能力しか発揮できないと言われている。スカーレット・ヨハンソン主演の映画「LUCY/ルーシー」(8月29日公開)は、主人公ルーシーがその“リミッター”を外し、さまざまな特殊能力を身につけていく姿が描かれている。では、実際にそのようなことが可能なのか、また、最新の脳科学とは? 脳科学者の中野信子先生に話を聞いた。 中野先生といえば、『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系)をはじめ、さまざまなテレビ番組に出演し、“にわかに信じがたい話”を披露しているが、「テレビなどで話すことは、基本的にエビデンス(証拠)があって、現時点で支持されている仮説になります」と説明する。仮説の域に留まってはいるものの、それを証明する証拠も存在している。その研究を繰り返して、仮説を証明していく作業を研究者が行っている。
一方で、発表された研究が、常識して世間に浸透した後、覆されることもある。「1993年に、海外のある研究グループがモーツァルトを学生に聴かせると、テストの結果が良くなると発表しました。しかしこれはあとになって、間違いであることが証明されました。でも、『間違いだった』という情報は面白みに欠けますし、どなたの利益にもつながらないので、なかなか広がらないですね」。 中野先生の“専門分野”でもある恋愛脳についても、興味深い事例を披露してくれた。モテる男性には2つのタイプがあるといい、1つは、『ウソをつける人、リスクをとれる人』、つまり遊び人だという。「なぜかというと、女性は本能として子孫を残す行動をとるからです。排卵期の女性は、そういう男性を好む。男性のそういうところは、子どもにも遺伝するので、自分が産む子どもも遊び人になる可能性が高く、子孫を残す行動を取ってくれる」。 もう1つは、やはり優しい男性、だそうだ。「排卵期以外は、優しい人がモテますね。他人に親切にするところを見せられると、女性は心を惹かれてしまう。その理由は、優しい男性は、子育て行動にコミットしてくれる、と思うからです。自衛隊員とか消防士とかも、体を張って誰かを守る仕事をされている方に女性が魅力を感じるのは、そういう理由です」と、説明する。