【カメリポ】小学校がなくなった山あいの地区 跡地に「旅するチョウ」アサギマダラを呼びたい 住民たちの奮闘 福岡
FBS福岡放送
海を越えて日本へ渡って来る、“旅するチョウ”として知られるアサギマダラ。この美しいチョウを町へ呼ぼうと奮闘する住民たちの挑戦を追いました。FBSのカメラマンが報告します。
淡い青色の羽を羽ばたかせ、2000キロ以上を旅すると言われるアサギマダラ。福岡には春と秋の年2回、飛来するといわれています。この旅するチョウを呼び寄せようと、住民たちが奮闘しました。
福岡県八女市黒木町にある人口850人ほどの大淵地区は、小学校が統廃合され地域から小学校がなくなるなど、高齢化と過疎化が進んでいます。 そんな中、ことし1月、廃校した小学校の跡地に「金烏(きんう)の里 おおぶち花公園」が完成しました。 住民たちは自らいろんな花を植えて公園を彩ります。その後も協力して草刈りをするなどして、みんなで花壇を維持しています。 ■おおぶち花公園プロジェクト 実行委員長・谷口健一さん 「僕らの孫が、僕らのふるさとはどこだってならないように、僕らの役割はピカピカの大淵を残すこと。」 ■大淵地区自治運営協議会 会長・水本純一さん 「若い人たちがこっちを向いてくれる環境をつくって、俺の故郷はここだという思いがあるように何とかしていきたい。」
■おおぶち花公園 管理人・柿原正文さん 「大変です。これ維持するの大変です。自分の体が続く限りは頑張って。」 公園の管理を任されている柿原正文さんです。元・洋蘭の生産者で、大の花好きです。 そんな住民たちが大淵地区を盛り上げようと、“旅するチョウ”アサギマダラを誘致します。 ことし4月、アサギマダラが好むフジバカマの苗を住民たちで持ち寄り、200株植え、草刈りや水やりなどを有志で行ってきました。みんなで世話をした甲斐もあって、9月末にはフジバカマが開花しました。 ■柿原さん 「他の人たちから協力してもらって、水やりしてもらっていますから。 皆さんの協力がなかったら維持できませんよ。これでアサギマダラが来てくれれば苦労が報われるのですが、来なかったら寝込みますよ。」