“レジェンド”山本昌氏がセ・リーグ新監督の采配を途中採点!
プロ野球のペナントレースは5月戦線に突入した。セ・リーグは、借金「10」の横浜DeNAだけが置いてけぼりをくらい、トップの広島から5位のヤクルトまでが3ゲーム差の間にひしめく大混戦となっている。その中で、注目を集めているのが、高橋由伸監督、阪神の金本知憲監督、横浜のアレックス・ラミレス監督の新監督の3人。元中日の“レジェンド”山本昌氏に、3人の新監督の采配の途中採点をお願いしてみた。 山本昌氏は「全体に間違ったことをしている監督はいない。ぶっとび采配をしているような監督は誰もいない」とした上で、真っ先に気になる監督として開幕前に優勝予想をした阪神の金本監督の名前を挙げた。 「気になるのは阪神。超変革を掲げ、若手を積極起用したことで、昨年までの阪神とはガラっとチームカラーが変わった。高山、横田の1番、2番が勢いをつけた。高山に関しては、私が対戦すると想定してみても、打ち取るのに苦労する好バッター。外のボールに対応できるのが、非凡な部分だろう。しかし、横田に関しては、技術的に甘いところが見えていたため、持っても1か月だろうとは見ていた。若い選手の勢いは、どこかで落ちてくるもの。 誤算は、福留が脚の不安で数試合を離脱したことだろう。そこからドタバタした。西岡まで離脱して、鳥谷の状態も上がってこない。若手の波をカバーするのが、中堅、主力。このあたりのバランスをまだ保つことができていないのが、不安な点。メッセンジャー、藤浪の2本がローテーションを支えているので、大きくは崩れないと思うが、今後の金本監督の采配には注目したい」 金本監督は1、2軍の選手入れ替えを積極的に行い、次から次へと新戦力を打線に並べて、チームに勢いをつけている。だが、一方でドラフト1位の高山も疲労の蓄積から調子を落とすなど、まだ若手は安定した戦力にはなりえていない。投手継投のミスに首脳陣の若さも露呈している。チームに貯金がないのも、若さゆえの不安定さだ。