会見に臨むWBO世界バンタム級王者の武居（中央）。右は大橋会長、左は八重樫トレーナー（撮影・江口和貴）

　プロボクシングWBO世界バンタム級王者の武居由樹（28＝大橋）が右肩の負傷で25年1月24日、東京・有明アリーナで臨む2度目防衛戦を欠場すると18日、所属ジムから発表された。「右肩関節唇損傷」で全治4週間の診断。同級10位ユッタポン・トンディー（31＝タイ）の挑戦を受ける予定だったが、延期ではなく中止することも決定した。 【写真】謝罪の言葉で悔しさをにじませた武居由樹 　同日には横浜市の所属ジムで記者会見が行われ、大橋秀行会長は「手術しなくていいギリギリのけがなので保存治療になる。次はユッタポン選手とやる方向です。WBPにもこれから連絡します。4から5月の試合復帰を目指したい」と明かした。再び、ユッタポンとの試合を組めるよう、交渉していくつもりだ。 　けがの状態については、八重樫東トレーナーも「肩関節のけがは酷くて、靱帯（じんたい）が剥離している。強行すると断裂する可能性あったので欠場になりました」と説明した。 　12月上旬のスパーリング中に右肩を負傷。武居本人は試合を行う意志を示していたが、ドクターストップがかかった。武居は会見で「辞退させていただくこととなりました。皆さんに申し訳ない気持ちと試合をしたかったという気持ちです。本当に申し訳ございませんでした」と謝罪の言葉で悔しさをにじませた。 　同興行のメインとなる4団体統一スーパーバンタム級王者井上尚弥（31＝大橋）－IBF、WBO世界同級1位サム・グッドマン（26＝オーストラリア）戦をはじめ、アンダーカードは予定通りに開催される。 　当初は12月24日に組まれた井上＆武居のダブル世界戦興行だったが、井上に挑戦するグッドマンが14日に行われた母国での公開練習中に左目上を裂傷。急きょ1カ月後の開催に延期されたばかりだった。興行自体がスライドされたものの、負傷状態からみて武居の復帰は間に合わないと判断された。