阪神に訪れた“困ったとき” 「コーチ未経験」でも藤川球児新監督の電撃招聘が「必然」と考えられる理由
日米両球界で学んだ「野球のイロハ」
現有戦力の底上げと選手育成の両軸を求められる状況。ここで、現役時代から説得力十分の言動でもチームを鼓舞してきた藤川監督がキーパーソンとして抜擢されたのは「必然」と言えよう。現状で彼以上の適任者はいない。 たしかに44歳の新指揮官に指導者経験はない。だが、守護神として紙一重の局面を幾度も経験しながら現役時代に日米両球界で野球のイロハを学んだ。引退後には編成業務にも携わり、ドミニカ共和国や米国で新外国人調査を行った。その経験は間違いなく唯一無二であり、世間の厳しい声にも晒される「阪神の監督」という特異なタスクにも好影響をもたらすはずである。 近日中に記者会見を実施するという藤川監督。人気球団ゆえに求められるタスクは大きいが、そんなことは百も承知であろう彼がいかに自らの経験、そして野球観を選手たちに落とし込むか。まずは指揮官になっての第一声に注目したい。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]