「あぐらで膝が浮いちゃう…」ガチガチ股関節を柔らかくし、あぐらが楽になる「カンタン股関節ほぐし」
ヨガに興味があるけど踏み出 せない、あぐらをかくのが苦手…。そんな「身体の硬さ」に悩む人におすすめのストレッチをご紹介します。まずは基本ポーズの練習法から始めましょう。 ◆写真で詳しいやり方を見る|ガチガチ股関節を柔らかくし、あぐらが楽になる「カンタン股関節ほぐし」 ■あぐらがかけない!その原因は…? あぐらの姿勢になったときに片膝が高く浮いてしまったり、股関節まわりが痛くて背中や腰が丸まって安定して座れなかったり…。生まれつきの骨格や先天性の要因により股関節が開きにくいという場合を除き、「昔はあぐらで座れたのに、座れなくなった」という人は、筋肉の硬さが原因かもしれません。 ■意識したいストレッチポイント 股関節はさまざまな方向に動きます。動く方向によって使われる筋肉も異なるため、一概に「ここだけほぐしましょう」とは言えませんが、意識してストレッチをおすすめするポイントが3つあります。 ■■お尻(大殿筋・中殿筋・小殿筋・梨状筋) 身体の中でも大きな筋肉が付いているお尻。歩いたり立ったりするときに使われていますが、長時間のデスクワークや運動不足が続くと本来の機能が発揮できず、筋肉がこり固まってしまいます。お尻の筋肉は脚の付け根に繋がってついているため、股関節の硬さにも影響します。 筋肉を動かさないと血行が悪くなり、硬くなったのちにさまざまな痛みや不調の要因にもなるため、意識してほぐしたい部分のひとつです。 ■■脚の付け根(大腰筋・腸骨筋) 座っている時間が長いと、お尻の筋肉と同様に股関節(骨盤周辺)の筋肉も硬くなります。椅子に座る姿勢は股関節を屈曲させる姿勢になっているので、股関節付近にある大きな血管や神経・筋肉などを圧迫している状態です。 背骨から骨盤を通って脚の内側に付いている大腰筋や、骨盤から脚の内側に付いている腸骨筋などの筋肉が縮んで硬くなると、血行が悪くなるほか、伸縮性がなくなり、股関節の柔軟性低下につながることもあるでしょう。 ■■太ももまわり(大腿四頭筋・ハムストリング・大腿筋膜張筋) 床に座るときに横座り(おねえさん座り)や割坐が癖になっている人や、内股(膝やつま先が内側に向いた姿勢)で立っていたり歩いていたりすると、股関節は常に内旋(股関節が詰まった状態)になっています。内股で脚の内側と外側の筋肉がねじれていると、筋肉が正しくない状態で硬くなり、本来の使い方ができずに痛みやこり、姿勢崩れに繋がります。 ■あぐらが楽になる3ステップストレッチ 股関節に関連する筋肉をストレッチすると、こりによる筋肉のゆがみも改善されて、肩こりや腰痛の軽減も期待できます。一つのストレッチを寝る前に1分でも継続し、柔軟な股関節まわりを手に入れましょう。冷えやむくみの改善・運動機能の向上にも効果的です。 ■■四の字ストレッチ(お尻) ①仰向けで寝転がり、両膝を立てる。 ②右足首を左膝に引っ掛ける。 ③右足首を引っ掛けたまま左膝を胸の方に引き寄せ、脚の間に手をくぐらせ両手で左膝を抱える。 ④お尻のあたりに伸びを感じながら5呼吸キープし、反対側も同様におこなう。 ■■脚付け根伸ばし ①横向きに寝転がる。下側になった方のひじを曲げてその上に頭を乗せる。下側になった脚は股関節を膝をそれぞれ90度に曲げる。 ②上側の脚の膝を後ろに曲げて足の甲を手で掴む。膝は床と平行を保ったままやや後ろにひく。 ポイント:腰が反らないように注意しながら、脚の付け根~前腿に伸びを感じるところでキープします。 ③5呼吸ほどキープし、反対側も同様におこなう。 ■■外ももストレッチ ①仰向けになり両膝を立ててマット幅に広げる。 ②両膝を左に倒し、左足首を右膝に乗せて5呼吸ほどキープし、反対側も同様におこなう。 ポイント:右脚は脚の付け根~膝までが一直線上に位置に置き、腰が浮きすぎないように注意しましょう。 ライター/早田凪沙(ヨガ講師)
早田凪沙