<アナと雪の女王2>松たか子が演じる“エルサ”のカッコよさにしびれ、アナとの姉妹愛に涙…歌声にも感嘆
「モアナと伝説の海2」(12月6日[金]劇場公開)と、「ライオン・キング:ムファサ」(12月20日[金]劇場公開)が12月に続けて公開されることでも注目を集めるディズニー作品。そんな中、11月29日の「金曜ロードショー」(毎週金曜夜9:00-10:54、日本テレビ系)では、“3週連続冬のディズニー映画特集”の第1弾として名作映画「アナと雪の女王」が放送された。放送中や放送後にSNSで「久々に見たけどやっぱり良いな~」「何回見ても面白い!」と反響が寄せられる盛り上がりを見せた。そして12月6日(金)は、同特集の第2弾として続編となる「アナと雪の女王2」がオンエア。今回は、メインキャラクターたちの見どころから魅力に迫ってみたい。(以下、ネタバレを含みます) 【写真】また2人に会える喜び…!エルサ&アナの2ショット ■エルサとアナの姉妹に再び試練が… 続編で描かれるのは、前作から3年後。アレンデール王国の女王となったエルサは、アナ、クリストフと彼の相棒であるトナカイのスヴェン、そして雪だるまのオラフと幸せに過ごしていた。 そんなある日、エルサは不思議な歌声を聞くようになる。それはエルサにしか聞こえなかった。その声に導かれるように魔法を使うとアレンデールに嵐が襲来。妖精のトロールの長・パピーに精霊の怒りを鎮めなければ王国を救えないと言われ、エルサたちは風・火・水・大地の精霊が住む魔法の森へ向かうことに――。 ■困難に立ち向かうエルサがとにかくかっこいい! 冒頭、幼いエルサとアナが、エルサが作った雪の人形で魔法の森を舞台にしたお人形遊びをしているシーン。アナが王子様に危機を救ってもらうキスを…というところで、エルサは「キスで森は救えないでしょ」と言った。これは前作で描かれた“真実の愛”が王子様とのキスではなかったことを暗示しているかのよう。それはさておき、この遊びの様子を見ていた父からエルサとアナは魔法の森の存在を聞いていたのだった。 前作で自分の魔法の力を恐れたエルサだが、今回はその魔法がなぜ自分だけが使えるのかという理由に迫る。そこから両親の死、そして王国の過去の秘密も明らかになっていく。 魔法の力を使いながら困難に立ち向かうエルサ。さらなる危険な目には合わせられないとアナとオラフを魔法で作った舟に乗せて遠ざけ、自分1人で先に進むことにする。険しい荒波が特徴のダーク・シーを突破しなければならないのだ。荒れ狂う波に何度も押し返されながらも立ち向かう様子はスリリングで手に汗握る。 そんなエルサの姿は、さながらヒーローのようでかっこいい。自分1人で氷の宮殿に閉じこもっていたときの姿はもうない。魔法の力の秘密を知りたいという思いだけでなく、女王として国を守る使命もあるのだ。 今回もエルサの声の日本語吹き替えを松たか子が務めているが、メイン曲「イントゥ・ジ・アンノウン~心のままに」などを前作以上に伸びやかに、また力強く歌い上げて、エルサを沸き立たせている。 ■アナが絶望から立ち上がる姿に感動 そんなエルサと「いつも一緒」「助けたいの」と旅に付いてきたアナ。その思いと裏腹に離れてしまってから、悲劇に見舞われてしまう。そこで歌う「わたしにできること」は、打ちひしがれた状況から、今できる正しいことをしようという決意で立ち上がる様を表現。日本語吹き替えを担当した神田沙也加さんの絶望感漂う声から、やがて強さが増していく切々と歌い上げる声は心震えるばかりだ。 そこからのアナがすごい。見ているこちらは「頑張れ、頑張れ」と、自然に応援しているのだ。もともと行動力があったアナだが、姉妹の絆のさらなる深まりと成長にじ~んと感動する。 ■キュートさは変わらないけれど着実に成長もしているオラフ 劇場公開時、どちらかというと「アナ雪2」は大人向けではないか、という声もあった。魔法の力の他にいくつもの謎と秘密が明かされていく展開は、少し複雑でシリアスでもあり、一回り成長したエルサやアナがさらに大人になっていることもある。 その変化をオラフがすくいとっている。自分も読み書きを覚えるなどちょっぴり大人になったオラフは「変わらないものはない」という疑問をアナに投げ掛けるのだ。アナやエルサ、クリストフも参加する楽曲「ずっとかわらないもの」に乗せて、変わることの恐れ、でも変わらないことの楽しさや幸せを歌い上げる。この変わること、変わらないことは、物語の隠れた軸にもなっている。 “大人になった”オラフだが、子どもたちにはやっぱり人気だ。劇中で前作のあらすじを1人芝居のように紹介するシーンがあるのだが、変わらないキュートさとテンションの高さに、楽しみつつ笑ってしまう。オラフも旅の中で1つの感情が芽生え、また一歩成長していく。 ■クリストフのひそかな計画は実行できるのか? 最後にクリストフ。アナたちの困難の場面ではちょっと見どころが少ないかなと思いきや、いいところでさっそうと登場する。それとともに、ひそかにアナへのプロポーズ大作戦を計画していて、それが成功するのかどうかも大きな見どころだ。もちろん、スヴェンのかわいさも一緒に。 今回の続編で、エルサとアナの物語に奥深さが出た。魔法の森の精霊たちは自然の脅威の比喩にもなっているし、この旅でエルサとアナが見つけたこともさらなる感動を呼ぶ。内容の素晴らしさもあり、大ヒットだった1作目をも上回る全世界興収14億5400万ドルを記録し、当時のアニメ映画史上最高記録を更新する快挙を達成した。 既に「アナと雪の女王3」の2027年11月24日全米公開が決定しており、さらに「アナと雪の女王4」の製作も進行中だとか。なお、「アナと雪の女王2」はディズニープラスで配信中。 ◆文=ザテレビジョンシネマ部